AQUOSスマホの新ハイエンド「AQUOS R10」はSoC変わらずも進化点多数! 徹底チェック
シャープから発表された新ハイエンドモデル「AQUOS R10」。前モデルからは外観やSoCがほぼ同じだが、ではどんな点が進化しているか。発表会でのデモでわかった内容を含めて、詳しく見ていこう。
AQUOS R10が発表。前モデルからの進化点を中心にチェックする
SoCはR9と同じも冷却を強化 ゲーム時の性能を高いまま維持 サウンド面は大きく改良 ディスプレーの輝度も向上
まずは製品スペックで最も注目されるSoCについて。前モデルのAQUOS R9から変わらず、「Snapdragon 7+ Gen 3」を搭載する。AQUOS R9でのAntutu 10のスコアは130万点台だったので、ミドルクラスよりは明白に上。最新ゲームでもまず不満が生じることはない性能だろう。
ベイパーチャンバーには銅製のブロックが組み込まれており、ここがSoCと接することでより効率的に熱を分散する
AQUOS R10ではこのSoCの冷却部分を強化。ベイパーチャンバーとSoCの間に銅製のブロックを圧着した構造を用いることで、熱のより多くを背面全体に広く分散して冷却することで、長時間にわたり高負荷なゲームをプレイするケースでも、ユーザーが不快になりにくく、また高パフォーマンスを持続的に出せるという。
背面全体で放熱する
続いてはディスプレーとオーディオの進化点。
ディスプレーは最大輝度が3000ニトに。AQUOS R9では2000ニトだったので1.5倍になっているわけだが、単純に画面全体が明るくなるのではなく、映像内の暗い場所と明るい場所のコントラストが向上することで表現力がアップ。デモ映像でもハッキリと違いを感じることができた。
AQUOS R9との違いを実機で確認できた
サウンド面では、ボックススピーカーの筐体がフルメタルに(R9では側面が樹脂)。音量を約25%、低音を約35%アップ。デモ機での体験だと、パワフルさよりもむしろ、音の広がりがグッと増していることが体感できた。また、自宅では低音量で使う場面の方が多だろうが、通常は低音量では聞こえにくくなる低音と高音の音量を制御して聞きやすくするアルゴリズムも加わっているという。
スピーカーがさらに進化した
こちらが実際のパーツ
ライカ監修のカメラはセンサーが新型に AIで料理や文字に被った影を消す機能はかなり便利そう
カメラについては、単純なスペックだけ見ると、メインが1/1.55型/5030万画素で、広角も5030万画素といずれもAQUOS R9と同じ。しかし、メインカメラのセンサー自体は新世代のものに変更。画像処理もそれに合わせた改良を加えており、夜景モードが特に強化されているという。
引き続きライカカメラ社監修のカメラを搭載。標準+広角の2眼構成を始め、スペックだけなら変わらないように見えるが、センサーは新しくなっている
また、ウルトラハイエンドの「AQUOS R9 pro」に搭載された14chスペクトルセンサーが追加されている。これは複数タイプの光源があるような室内光の下でも周囲の光を正確に測定し、より自然な色合いの写真を撮影できるとしている。
14chスペクトルセンサーが追加されている
左側の穴の下にある長方形の小さなチップのように見えるものが実際の14chスペクトルセンサーだ
カメラ周りでインパクト大だったのが、写真に写り込んだ影をAIによって消すというもの。前モデルでも料理の写真で影を消すことができたが、R10ではテキストを撮影したときにもそれが可能に。レストランでメニューの写真を撮ろうとしたときなどに便利そうだ。
本を影が被った状態で撮影しても、AIが影を自動で除去してくれる
国内メーカーの安心感に、大半の人には十分以上の性能 前モデルに続く人気はまず確実そうだ
それ以外にもさまざまな美点がAQUOS R9から継続。高性能&大画面でありながら、200g切り(約197g)の本体。1~240Hzでの可変リフレッシュレートの6.5型Pro IGZO OLED、ドコモ4.5GHz帯を含め、国内4キャリアをほぼフルサポートする対応バンド、引き続き追加可能なmicroSD、新たに追加された512GBモデル(256GBモデルもあり)、そして約10万円の価格(SIMフリー版256GBモデル)などなど。
国内メーカーの安心感、そして快適に使える性能を比較的お手頃に手に入れたいユーザーにとって、引き続き人気のモデルとなりそうだ。
カラバリは左からトレンチベージュ、カシミヤホワイト、チャコールブラック
側面に指紋センサー内蔵の電源キーが。顔認証は引き続きマスク対応
主なスペック一覧。耐衝撃性能の高さもうれしい