「うわぁ! ETCゲートが開かない!?」車載器にカードが挿入されているのに…なぜ通れないことがある? トラブル発生時にやってはいけないNG行為とは?

2025年4月6日~7日、NEXCO中日本でETCのシステム障害が広範囲で発生しました。システム障害だけでなく、ETCゲートが開かないというトラブルは頻繁に発生する可能性がありますが、その場合、どうしたらいいのでしょうか。

ETCは意外とトラブルが起きやすい!?

 2025年4月6日~7日にかけて、NEXCO中日本管内でETCのシステム障害が広範囲で発生し、大渋滞を引き起こしたというニュースは記憶に新しいところです。

ETCゲート開かないトラブルが発生することがある!?

 4月6日に起きたETCのシステム障害では、中央自動車道の料金所などで車両のETC情報が読み取れずゲートが開かない症状が発生。

 その後、NEXCO中日本管内で徐々に障害が拡大したため、ETCゲートを一時封鎖し、友人の一般ゲートで精算する形をとった料金所もありましたが、不具合が解消されず最終的にはゲートを開放する事態になりました。

 オンラインで後日精算とする方針を発表したものの、利用者が多い日曜日とあって、多くの人々が大渋滞に巻き込まれるトラブルに発展したというわけです。

 ただ、このようなシステム障害は滅多に起きるものではなく、むしろ自分のクルマに装着したETC車載器に何らかの不具合が発生し、ゲートを通過できなくなるトラブルは想像以上に頻繁に起きているようです。

 実際に、首都高速道路で自車のETC不具合により後日支払いの手続きをしたというF氏(50代男性)に話を聞きました。

「メーカー純正のETCが装備された中古車に乗り換えたばかりだったし、作動ランプも点灯していたので油断していました。

 いざETCレーンを通過しようと思ったらゲートが開かず焦りましたが、係員のいる一般ゲートが併設されていたので、インターホンで事情を説明し、ゲートを開けてもらってその場は対処できました。

 後日、首都高のウェブサイトにある『ETC(課金)訂正フォーム』で、当時の状況や自分の名前と住所、ETCカード番号や有効期限、通行日(日時)、通行した料金所、車両番号や車種・色などを入力して対処しました」

 ちなみに、NEXCO中日本で起きたようなシステム障害での後日精算も、原則的には似たような対処を取らなければならず、管轄する道路運営会社のウェブサイトから必要な情報を入力し、クレジットカードなどで精算するといった対処が求められます。

 では、何らかの不具合が発生し、ETCゲートが開かなかった場合はどうするべきなのでしょうか。

 その場合は、前出のF氏のように、ゲート手前で停車して係員の指示に従うのが正しい対処法です。

 開かないからといって、無理やりゲートを突破するのはNGで、「不正通行」として路線の最大料金やゲートの修繕費などが請求される可能性もあり、間違っても強行突破してはいけません。

 また、ETC専用レーンに進入した後にバック走行や降車は禁止されています。後続車から追突される恐れもあるため、ハザードランプを点灯させつつ、係員が来るのを待ちましょう。

※ ※ ※

 実は、ETCトラブル(ゲートの不反応)では、「ETCカードの挿し忘れ」や「不十分な挿し込み」「有効期限切れ」など、ETCカードに関するものが多いのが現状です。

 その一方で、ETC車載器の取付専門業者によると、本体やアンテナのトラブルも意外と起きているそうです。

「本体とアンテナが一体型や別体型など、ETC車載器にはいくつか種類はありますが、アンテナはデータの送受信を行うため、直射日光の届くダッシュボード周辺に装着されることが多いです。

 もちろん耐久性を考慮して設計されていますが、直射日光の影響や夏場に急上昇する車内の気温変化などで、メカニカルなパーツの不具合が発生してしまうことが多々あります」

 もしカードの挿し込みが十分なのにゲートが開かないケースがある場合は、速やかに専門業者に診てもらいましょう。

 ETC車載器が正しく作動しない場合、修理すると費用だけでなく、修復まで日数がかかってしまうことが多いので、ETC本体を新たに購入したほうが安心して高速道路を利用することができるのではないでしょうか。

関連記事: