ホンダNシリーズ第4弾、軽ハイトワゴン「N-WGN」が、東京モーターショー2013でデビュー【今日は何の日?11月23日】

東京モーターショー2013で初披露されたホンダ「N-WGN」

2013年(平成25)年11月23日、ホンダは第43回東京モーターショー2013で軽ハイトワゴン「N-WGN」を一般公開した。公開されたN-WGNは、2011年にデビューしたスーパーハイトワゴン「N-BOX」、2012年のセダン系「N-ONE」の中間の車高を有するハイトワゴンである。

東京モーターショー2013で初披露されたホンダ「N-WGN」 ホンダNシリーズ

N360の理念を継承したN-BOX

1967年にデビューし、大ヒットしたホンダ「N360」

ホンダNシリーズの原点は、1967年に誕生して一世を風靡した「N360」である。愛らしいスタイリング、広い室内空間、高性能の走り、さらに低価格ということもあり、“Nコロ”の愛称で大ヒットした軽の名車である。

1967年にデビューし、大ヒットしたホンダ「N360」

そのN360の理念を継承する新しい軽自動車として、ホンダはNシリーズを復活させ、その第1弾が2011年12月にデビューした「N-BOX」だ。2000年代、ハイトワゴンブームを牽引したスズキとダイハツの2強が軽市場を席巻。2強に対抗するためホンダが投入したのが、新世代スーパーハイトワゴンのN-BOXだった。

2011年にデビューして大ヒットしたホンダ「N-BOX」

N-BOXは、ボクシーなフォルムに両側スライドドアを装備。最大の特徴は圧倒的な室内の広さで、これを実現できたのは、燃料タンクを運転席の下側に配置するホンダ独自の“センタータンクレイアウト“である。これにより、大人4人が余裕でくつろげるスペース、特に後席は余裕のスペースを確保。さらに、多彩なシートアレンジと荷室空間によるユーティリティの高さも高い評価を受けた。

パワートレインは、新開発の660cc 直3 DOHC の最高出力58psを発揮するNA(自然吸気)と64psのターボの2種エンジンとCVTの組み合わせ、駆動方式はFFと4WDが用意された。

N-BOXは発売と同時に軽トップの販売実績を達成して、一躍軽市場の主役に躍り出た。

Nシリーズ第2弾N-BOX+、第3弾N-ONE

2012年にデビューしたホンダ「N BOX+(プラス)」

2012年7月、Nシリーズの第2弾として「N BOX+(プラス)」がデビューした。N BOXをベースに、荷室部分に変更を加えた広い荷室空間と5つの荷室スペースモードを実現することで、レジャーやアウトドアなどの様々な用途に対応できるのが特徴だ。

2012年にデビューしたセダン系のホンダ「N-ONE」

そして2012年11月には、Nシリーズ第3弾としてN-BOXよりも全高が250mm程度低いセダン系「N-ONE」がデビューした。N-ONEは愛らしい丸型ヘッドランプとフロントマスク、リアランプでN360のデザインイメージを表現。ただし、レトロな雰囲気でなく、プレーンな面構成などでキュートな今風デザインとなっていた。

ボディは、5ドアハッチバックでユーザーの好みに合うように多彩なボディカラーをラインナップしていたのも特徴。インテリアもワイド感を強調する横基調のデザインで、上質感が演出された。シートは、小型車と同等の大型サイズで、前後ともベンチシートで広々した空間が実現された。

パワートレインはN-BOXと同じだが、軽量なセダンのN-ONEのターボ車は、十分なトルクにより小型車にも負けない走りによって高速でも快適なドライブが楽しめた。

第4弾として登場したハイトワゴンのN-WGN

東京モーターショー2013で初披露されたホンダ「N-WGN」 東京モーターショー2013で公開されたホンダ「N-WGN」

2013年11月のこの日に第43回東京モーターショー2013で一般公開された「N-WGN」は、スズキ「ワゴンR」やダイハツ「ムーヴ」に代表される、いわゆる軽ハイトワゴンである。

ホンダ「N-WGN」のリアビュー

N-BOXの全高1770mmに対して、N-WGNは1655mmと115mm低く、リヤはスライドドアではなく、一般的なヒンジドアが採用された。とはいえ、ハイトワゴンなので前後席ともに十分な頭上空間を備えて、室内はセンタータンクレイアウトによって広い荷室の床下収納、さらに200mmの後席スライド機構などが装備され、余裕の室内空間が実現された。

ホンダ「N-WGN」のパワートレーン

スタイリングは、“新しいベーシック”というコンセプトのもと、シャープかつスポーティなフロントマスクが特徴でスタイリッシュに纏められた。パワートレインは、N-BOXと同じ660cc 直3 DOHCの最高出力58ps(NA)、68ps(ターボ)の2種エンジンとCVTの組み合わせ。駆動方式は、FFと4WDが選べた。

ホンダ「N-WGN」のコクピット
ホンダ「N-WGNカスタム」のコクピット

車両価格は、2WDの標準仕様で113.1万円(NA車)/135.0万円(ターボ車)に設定。N-BOXよりも約10万円廉価な設定とされた。

ホンダ「N-WGN」の居住性&乗降性

N-WGNは爆発的な人気を獲得しているN-BOXには勝てなかったが、当初は順調に販売を伸ばして販売台数トップ10に入っていた。ただ、最近になっても相変わらずトップを走るN-BOXに較べると、N-WGNの人気は徐々に失速してその差は大きくなってしまった。

11月22日に発売、東京モーターショー2013で公開されたホンダ「N-WGN」

・・・・・・・・・・現在軽市場を席巻しているのは、スーパーハイトワゴンである。多くのユーザーは、ハイトワゴンよりも多少価格が高くて燃費が劣っていても、1台で様々な広い用途に使えるスーパーハイトワゴンを選択するのだろう。また、N-WGNが両側スライドドアでないことも、N-BOXに差を開けられている一因だろう。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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