ミシュラン LITHION4 ロードタイヤの定番モデルをインプレッション
フレンチタイヤブランドのミシュランが手掛けるロードタイヤの定番モデルであるLITHIONシリーズ。第4世代となったクリンチャータイヤ「LITHION4」をCW編集部員の高木がテストしていく。ミシュラン LITHION4(クラシック) photo:Michinari TAKAGI四輪や二輪、航空機など多岐にわたるタイヤを手掛けているフランスのタイヤブランド、ミシュラン。自転車のタイヤだけでも、オンロードからオフロードまであらゆるジャンルのタイヤを幅広くラインアップしている総合タイヤブランドだ。フラッグシップモデル「POWER CUP」に次ぐセカンドグレードとして位置付けられているのが、ロードバイク用タイヤの定番として人気を博してきたLITHIONシリーズ。MotoGPで培われたミシュラン独自の「Magi-Xコンパウンド」を採用し、グリップ性能が約9%アップしている photo:Michinari TAKAGI第3世代であるLITHION 3は2017年にリリースされ、8年間も販売されていたロングセラーモデル。そんな人気タイヤが昨年ついにモデルチェンジを果たし、LITHION 4としてリニューアル。チューブレスタイヤ全盛の時代だが、LITHION 4はチューブドのみの展開となる。前作の「LITHION 3」から最も大きな進化は転がり抵抗とグリップの向上。前作比で転がり抵抗を6%も減らし、より軽快な走行感を提供してくれる。さらに、MotoGPで培われた技術を応用したミシュラン独自の「Magi-Xコンパウンド」を採用することで、グリップ性能も約9%アップ。ドライやウェットなどのあらゆる路面状況で優れたグリップ力を発揮してくれる。タイヤのサイドには細かく斜線が入るトレッドパターンを新しく採用 photo:Michinari TAKAGI4x60TPIのケーシングを採用し、タイヤの耐久性や耐パンク性が向上している photo:Michinari TAKAGI加えて、新たなトレッドパターンと4x60TPIのケーシングを採用することで耐久性や耐パンク性も強化されている。日々のライドやロングライドでもより安心して使えるよう、デイリーユースタイヤとしての性能も底上げされている。従来のブラックに加え、クラシックなロードバイクにもマッチするスキンサイドのクラシックカラーもラインナップしている。700x25Cと28C、30C、32Cの4サイズ展開で様々なバイクやライディングスタイルに合うだろう。カラーはブラックとクラシックの2色展開 photo:Michinari TAKAGI重量は260g(25C)、300g(28C)、330g(30C)、360g(32C)。価格はブラックの25Cと28Cが4,400円、30Cと32Cが4,620円。クラシックの25Cと28Cが4,620円、30Cと32Cが4,840円(全て税込)となっている。それでは編集部インプレッションに移っていこう。―編集部インプレッション第2世代「LITHION 2」と第3世代「LITHION 3」を使用していたCW編集部員の高木が「LITHION 4」のテストを担当する photo:Gakuto Fujiwara今回のミシュランのクリンチャータイヤ「LITHION 4」のテストを担当するのは、これまで多くのブランドのタイヤをテストしてきたCW編集部員の高木。LITHIONシリーズといえば、自転車競技を始めたころにトレーニングで使用していた思い出深い存在だ。ちょうどLITHIONシリーズの第2世代「LITHION 2」と第3世代「LITHION 3」を使用し、日々トレーニングに明け暮れていた。そんな思い入れあるLITHIONシリーズの最新作、今回は太めの30Cをテストしていく。今回は第4世代「LITHION 4」の700×30Cをテストしていく photo:Gakuto Fujiwaraクリンチャータイヤであるため、TPUチューブやラテックスチューブなどの軽量なチューブを組み合わせれば、タイヤ幅を太くしても重量増は気になりづらい。今回のテストホイールはシマノ ULTEGRA C50。LITHION 4との組み合わせではタイヤレバーなしで簡単に装着できた。歴代のLITHIONもそうだったがミシュランのタイヤと言えば、タイヤ取り付けが容易な印象。漕ぎ出しから軽く、加速も好印象で、街中の信号によるストップアンドゴーでも苦に感じない転がりの良さを感じる。巡航もしやすくトレーニングやサイクリングでも使いやすいだろう。漕ぎ出しから転がり抵抗も軽くスムーズな加速が特徴 photo:Gakuto Fujiwaraドライからウェットまで様々な路面コンデションで試したが、グリップ性能は高いと感じた。ダウンヒルでもしっかりと狙ったラインでコーナリングが可能。トラクションも掛けやすく、ヒルクライムでも一踏み一踏みが推進力に繋がる。その一方でタイヤの摩耗は遅く、耐久性に優れているのがLITHION 4の特徴だ。路面の凹凸が激しい道でもタイヤ自体の作りがしっかりしているため、タイヤ表面に小石の食い込みやカット傷なども入っていなかった。ドライやウェットでもグリップ性能が高く、コーナリングしやすい photo:Gakuto FujiwaraLITHION 4は25Cと28C、30C、32Cと4サイズが展開されている。最新のディスクロードはタイヤのクリアランスが広いため、4サイズとも使用できる。トレーニングやレースであれば25Cや28C、30Cを選択するのがおすすめ。レースに参加しないサイクリストにとってはむしろ乗り心地が良く、バイクコントロールもしやすい32Cという選択肢も出てくるはずだ。LITHION 4はあらゆる天候や路面状況でも走るトレーニングライドや週末サイクリングまでカバーしてくれる万能なロード用クリンチャータイヤだった。トレーニングライドや週末サイクリングまでのレンジをカバーしてくれる万能なロード用クリンチャータイヤ photo:Gakuto Fujiwaraミシュラン LITHION4種類:クリンチャーカラー:ブラック、クラシックケーシング:4×60tpiサイズ:700×25C、28C、30C、32C重量:260g(25C)、300g(28C)、330g(30C)、360g(32C)価格(ブラック):25C・28C 4,400円(税込) / 30C・32C 4,620円(税込)価格(クラシック):25C・28C 4,620円(税込) / 30C・32C 4,840円(税込)
Impession:Michinari Takagi