【分析】合衆国憲法修正第25条の発動でトランプ氏の解任求める声、超党派で突如高まる(CNN.co.jp)

(CNN) 合衆国憲法修正第25条を巡る議論が再燃している。 近年、議員らは憲法に定められた大統領解任のための手法を何度も取り上げてきた。2021年1月6日に連邦議会議事堂襲撃事件が起きた後、トランプ大統領の閣僚らは、当初多くの人が考えていたよりも真剣にこの選択肢を検討していたようだ。 【映像】トランプ氏、女性記者に「ブタ、静かに」 トランプ氏を実際に解任するには、各省長官の過半数と副大統領の支持が必要になる。だが、現時点で閣僚の誰かがそれを検討している様子や、バンス副大統領が賛成する兆候はみられない。それでもトランプ氏が7日午前に「イランが合意しなければ今夜、文明全体が滅ぶ」と発言したことで、やや意外な顔ぶれから、同条項の発動を求める声が高まった。 トランプ氏はイランに突きつけた午後8時の期限の2時間足らず前になって、ホルムズ海峡を開放することを条件に2週間の停戦で合意したと発表した。 その前の24時間には民主党議員や右派の論客らが、大統領がイランとの戦争をどこまで拡大するつもりなのかについて懸念を表明していた。発電所や民間インフラを攻撃するとの脅しは戦争犯罪だと非難が上がり、一部には、政権の脅しが核兵器使用の可能性を示唆しているのではないかと恐れる声すらあった。(ホワイトハウスは核使用を検討していることを否定している) 修正第25条の発動を求めているのは、主に民主党側で、数十人に上る。その中には、プリツカー・イリノイ州知事のような将来の大統領候補と目される人物も含まれる。(もっとも、彼らには現時点でトランプ氏の解任手続きを始める権限はほとんどない) だが注目すべきは、一部の保守派や、最近までトランプ氏の盟友だった人々もこの要求に加わっていることだ。 陰謀論者のアレックス・ジョーンズ氏は6日の番組でゲストに対し、「どうやったらあいつに修正第25条を使えるんだ」と問いかけた。 7日午前には、同条項の発動を支持する右派の声は、より過激なインフルエンサーから、トランプ1次政権で短期間、広報部長を務めたアンソニー・スカラムッチ氏、さらにより穏健な反トランプ派にまで広がった。 ジョージア州選出の共和党元下院議員マージョリー・テイラー・グリーン氏は、トランプ氏の「イランの文明が滅ぶ」という投稿から約1時間後、X(旧ツイッター)に「修正第25条だ!!!」と投稿。トランプ氏の発言を「邪悪で狂気だ」と断じた。 一部の民主党議員はグリーン氏のその言葉を再投稿した。 スカラムッチ氏は、トランプ氏の解任を求め、同氏が核攻撃をちらつかせていると主張。「目を覚ませ。トランプ氏は核攻撃を呼びかけている。ただちに解任を求めろ」とよびかけた。 バンス氏が7日午前にトランプ氏が核攻撃を命じる可能性を示唆したとの見方がネット上に出回ると、ホワイトハウスはそのような意味ではないと否定した。バンス氏は「われわれの手元にあるなかで、これまで使うと決めてこなかった手段」の使用について述べていた。 米紙ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、デービッド・フレンチ氏のような反トランプ派の保守系論者の一部も、修正第25条を求めた。「これは明らかに修正第25条の領域だ。だが、人々は感覚がまひしていて、分からなくなっている」 そこまで踏み込まなかった人々もいるが、トランプ氏の意図に対する懸念は新たな水準に達し始めている。 その1人が、かつてのトランプ氏の盟友タッカー・カールソン氏だ。カールソン氏は6日の自身の番組で、かつてないほど痛烈にトランプ氏を批判した。FOXニュースの司会者だった同氏は、トランプ氏が大量の死を招くインフラ攻撃によってイランで「戦争犯罪、道徳的犯罪」の実行をちらつかせていると主張。トランプ氏が反キリストなのではないかとさえ示唆した。 トランプ氏に忠実な盟友ロン・ジョンソン上院議員(共和党・ウィスコンシン州選出)も7日、米紙ウォールストリート・ジャーナルに対し、インフラのような民間目標を攻撃すれば「たもとを分かつ」と語った。 こうした動きがあるからといって、修正第25条の発動が目前に迫っているというわけではない。この選択肢は発動が難しく、トランプ氏の最側近らが同氏は職務に不適格だと判断し、本人の意思に反して解任に動く必要がある。バンス氏は、7日はたまたまハンガリーに滞在しており、大統領が政治集会で演説できるよう電話でトランプ氏と話していた。 それでも、かつてのトランプ氏の盟友や民主党側からのブラッシュボールは大きな動きだ。こうした人々はトランプ氏にこの戦争で次に何をするか、よくよく考えた方がいいと警告しているように見える。 今がどのような事態なのかを考える価値もある。 この条項がトランプ氏の第1次政権で取り沙汰されたとき、それはほぼおしなべて民主党側の話題だった。1月6日の事件を受け閣僚の一部がそれを検討したときも、ひそかに行っていた。どれほど真剣に検討していたのかが公になったのは、かなり後になってからだった。 しかし今では、最近までトランプ氏の盟友だった一部の人々でさえ、トランプ氏が何をしでかすかを恐れるあまり、公然と追放を求めているようだ。 ◇ 本稿はCNNのアーロン・ブレイク記者による分析記事です。

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