ロシア軍がウクライナ各地攻撃、14人殺害 ウクライナ軍は黒海で石油タンカーを攻撃
ウクライナ当局は15日、夜にかけて国内各地がロシアの攻撃を受け、14人が殺害されたと発表した。これとは別に、前の晩に黒海で、自国のドローンがロシアの石油タンカー17隻など、計20隻のロシア船を攻撃したとも発表した。 南西部オデーサ州のオレフ・キペル知事は、黒海沿岸の港湾都市オデーサが、ドローンとミサイルによる大規模な攻撃を受け、3人が殺害されたと明らかにした。ロシアは5日連続で、オデーサ州を攻撃している。 オデーサ州のキペル知事は通信アプリ「テレグラム」への投稿で、ロシアが意図的に民間人を標的にしていると非難。ロシアのミサイルが高層住宅に命中した際に住民が死傷したほか、非居住用建物とガスパイプラインも被害を受けたと書いた。 ほかに各地の当局によると、北東部スーミで3人、南部ザポリッジャで3人、それぞれ殺害された。南東部の他の3州でも5人が殺害されたという。 ロシア国防省は同日、オデーサ攻撃を認め、「石油、油、潤滑油」の荷揚げに使われる港湾インフラを意図的に標的としたと発表。 軍事装備の製造に関わる施設と貨物輸送施設を標的にしたと主張した。 ロシアによるここ数日の攻撃は、オデーサ州各地にある黒海沿岸の深水港を標的としている。オデーサ州の港はウクライナの穀物やその他の貨物の大部分を取り扱っており、ウクライナの戦時経済にとって不可欠な場所だ。 これに先立ちウクライナは、モスクワが併合したクリミア半島とロシア本土の間にあるアゾフ海で、ロシア船を次々と激しく攻撃していた。 ロシアは世界最大の穀物輸出国だが、ウクライナ軍の攻撃のため、アゾフ海での船舶航行を制限せざるを得なくなったとロイター通信は伝えている。ロシアの穀物輸出量の約25%は、アゾフ海を通過する。 他方、国連のウクライナ人権監視団は14日に発表した報告書で、6月にウクライナで少なくとも293人の民間人が死亡し、1990人が負傷したと明らかにした。 同報告書は、ミサイルやドローンなどの長距離兵器が「依然として民間人犠牲者の主な原因」だとし、死者の45%がそうした兵器によって殺害されたと述べた。 「こうした兵器による死傷者のほとんどは、キーウやドニプロといった都市部など、前線から遠く離れた場所」で被害に遭ったと国連監視団は述べた。 ■ウクライナでは首相解任 ウクライナではこの間、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領がユリア・スヴィリデンコ首相を解任するなど、政局が動いている。スヴィリデンコ首相は昨年7月に就任した。 ウクライナ議会は14日、スヴィリデンコ氏の辞任を受理する動議を可決した。しかし、一部の議員は、首相交代の理由について説明が不十分ではないかと疑問視している。 後継には、国営石油ガス会社ナフトガス社長のセルヒー・コレツキー氏が有力視されている。議会は16日にも、新首相の任命について採決する予定。 加えて15日には、ミハイロ・フェドロフ国防相が、辞任声明と思われるものをソーシャルメディアに投稿した。フェドロフ氏は、ウクライナ軍をより効率的で強力な軍隊に刷新したとして、功績が広く認められている。 「国防相としてウクライナ国民に奉仕できたことは、大変光栄なことだった」と、フェドロフ氏は15日深夜、テレグラムに投稿した。 一部報道によると、後任にはイホル・クリメンコ内相が就く可能性が取りざたされている。 ゼレンスキー大統領はこの件について、公にコメントしていない。 欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は15日早朝、ヨーロッパとウクライナの防衛産業同士の協力や、ウクライナの欧州連合加盟への道筋について協議するため、キーウに到着した。 (英語記事 Russian attacks kill 14 as Ukraine hits Black Sea oil tankers)
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