中国政府系アカウント、ディープシーク情報を先週拡散=分析会社

中国新興企業ディープシークの低コストAI(人工知能)モデルを巡るニュースが米ハイテク株を急落させる前の先週、中国政府に関連したソーシャルメディアアカウントが同AIモデル情報を拡散していたと、米オンライン分析会社グラフィカが明らかにした。写真はディープシークのロゴ。28日撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)

[ニューヨーク 30日 ロイター] - 中国新興企業ディープシークの低コストAI(人工知能)モデルを巡るニュースが米ハイテク株を急落させる前の先週、中国政府に関連したソーシャルメディアアカウントが同AIモデル情報を拡散していたと、米オンライン分析会社グラフィカが明らかにした。

中国の外交官、大使館、国営メディアなどのアカウントがディープシークのAIモデル公開に関する報道を投稿し、同社がAI分野における米国の優位性に挑んでいるとの印象を広めていたという。

30日にロイターが提供を受けたグラフィカの報告書によると、拡散はXやフェイスブック、インスタグラムのほか、中国の「頭条」や微博(ウェイボ)といったプラットフォームで展開された。

グラフィカのチーフ・インテリジェンス・オフィサー、ジャック・スタッブス氏はロイターに「中国が地政学的競争の重要な分野で米国を上回っているとするナラティブ(物語)を拡散するために、さまざまなアクターをいかに素早く動員できるかを示している」と語った。

20日にディープシークがAIモデルを公開した直後から、X上では米オープンAIが開発した対話型AI「チャットGPT」に対するディープシークの進歩に関する話題が盛り上がり始め、24日から週末にかけてはるかに大きく増幅したという。

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