ウォルマート、2─4月営業利益予想明示せず 関税踏まえ 通期見通しは維持

米小売り大手ウォルマートは9日、第1・四半期(2─4月)の営業利益伸び率見通しを示さず、事実上撤回した。2023年6月撮影(2025年 ロイター/Siddharth Cavale)

[ダラス 9日 ロイター] - 米小売り大手ウォルマート(WMT.N), opens new tabは9日、第1・四半期(2─4月)の営業利益伸び率見通しを示さず、事実上撤回した。トランプ大統領の関税措置によって不確実性や景気後退を巡る懸念が高まっていることが背景にある。

2月時点では、2─4月の調整後営業利益が0.5─2.0%増になるという見通しを示していた。

同四半期期の売上高見通しは据え置いたほか、2026年1月期(25年2月─26年1月)の売上高と調整後営業利益についても、2月に示した見通しを据え置くとした。

通期の売上高見通しは前期比3─4%増、調整後営業利益見通しは3.5─5.5%増。

ウォルマートは、特にアジア諸国に対する関税措置の影響を受けるリスクが高い。23年11月のロイターの報道によると、ウォルマートの輸入品の約60%は中国からが占めている、ベトナムも主要供給国の1つとなっている。

ダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)はテキサス州ダラスで8─9日に開催した投資家会合で「混乱の時期を乗り切る方法を学んできた」と述べた。「何が起きるか全てを把握しているわけではないが、われわれの優先事項と目的は分かっている。できるだけ低価格を維持することに努める」とし、「在庫とコスト管理に重点的に取り組む」と説明した。

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