ソフトバンク、通信料金を値上げ 110~550円

ソフトバンクは10日、新料金プラン「ペイトク 2」などの発表とともに、料金プランの値上げを発表した。ソフトバンクやワイモバイルなど110円~550円の値上げとなる。

ソフトバンクでは、「ペイトク」が550円、「ミニフィットプラン+」などが330円、「ケータイ100MBプラン」や「キッズフォン向けプラン」が110円の値上げ。7月1日に改定する。

ワイモバイルは、「シンプル 3 S/M/L」が6月2日、「シンプル 2 S/M/L」「シンプル S/M/L」が7月1日に値上げとなり、シンプル3は220円の値上げ。ただし、PayPayカード ゴールド割を新設し、PayPayカード ゴールド払いでは220円割引する。シンプル2は330円の値上げ。

ソフトバンクの寺尾洋幸 専務執行役員は、ネットワークの高速化やトラフィック拡大、ランサムウェア対策、燃料費などの原価高騰、新技術投資の拡大などを理由に価格改定を行なうと表明した。

そのほか、データ容量無制限で高速衛星通信や5G SAの高速通信、優先接続、海外データ通信などが付与される新プラン「ペイトク 2」(10,538円)や、スターリンクを使った「SoftBank Starlink Direct」を4月10日から提供開始することも発表した。Starlink Directはソフトバンクの利用者は追加料金なしで利用できる。

ソフトバンク専務執行役員の寺尾洋幸氏

10日に開催された発表会では、ネットワーク品質の維持や向上、災害対策に注力していることの説明に多くの時間が割かれ、「大変申し訳ないが、協力をお願いしたい」(寺尾氏)と、料金の値上げに理解を求めた。

3キャリアでは最後の値上げ発表。そのタイミングについては、コスト高騰とサービス品質維持の面で「改定せざるをえない」段階に来たためと、ギリギリまで見極めていたことが説明された。

Starlink Directや優先接続のFast Accessなどの新サービスは、KDDIが先行して提供しているサービスをキャッチアップした形だが、プランに組み込むことで値上げ分の価値を提供する。一方、今回のタイミングでは発表されていないものの、ソフトバンクはAIに大規模に投資しており、今後はAI関連のサービスも順次投入し、他社との差別化要素にしていく方針。

スターリンク
Fast Access
海外ローミングサービスもアメリカ以外を強化する

ドコモやKDDIが力を入れている料金プランのコンテンツバンドルについては「嗜好性が高い。無理に付けてもニーズに合わないのでは」と否定的な見解で、YouTubeの有料プランのバンドルにとどめているほか、Netflixの割引などをユーザーが選択してほしいとしている。

料金プランは、新プランの「ペイトク2」が象徴するように、PayPayカードの利用など“経済圏”の取り組みを強化している。さらに、ゴールドカードの特典を充実させ、上限に達しやすい設定にするなど、比較的しっかりと使うユーザーをターゲットにしており、使い込むことで値上げ分を相殺できる仕組みにした。

ペイトク2の改定ポイント

また、通信キャリアは現在、短期解約(ホッピング)を繰り返す行為への対策として、純減も覚悟する形で、新規ユーザーの獲得コストを調整する段階に入っている。「どれだけファンになってもらうか。中にいてもらえるか」と寺尾氏が言うように、“経済圏”を使って既存ユーザー向けの施策を手厚くし、囲い込む戦略にシフトする。

関連記事: