【マッチレポート】ルヴァンカッププレーオフラウンド第1戦[H] 柏レイソル戦『手ひどい敗北』(25.6.5)

2025年6月4日(水) ルヴァンカッププレーオフラウンド第1戦 東京ヴェルディ vs 柏レイソル 19:03キックオフ 味の素スタジアム [入場者数]8,377人 [天候]曇、弱風、気温24.8℃、湿度63%

東京V 0‐3 柏 前半:0‐1 後半:0‐2 [得点] 0‐1 中川敦瑛(23分) 0‐2 久保藤次郎(62分) 0‐3 垣田裕暉(90+4分)

※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー GK21 長沢祐弥 DF23 綱島悠斗 DF2   深澤大輝 DF3   谷口栄斗 MF22 翁長聖(46分* 松橋) MF16 平川怜 MF7   森田晃樹 MF40 新井悠太(77分 熊取谷) FW8   齋藤功佑(46分* 山見) FW10 木村勇大(60分 染野) FW37 川﨑修平(70分 食野)

(ベンチメンバー:GK21長沢祐弥。DF5千田海人、15鈴木海音。MF19松橋優安、20食野壮磨。FW9染野唯月、25熊取谷一星、27白井亮丞)

監督 城福浩

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■いくら主導権を握ってもスコアを動かせなければ

電光掲示板の時計表示が消える。アディショナルタイムが何分だったか確認しそびれた。5分、あるいは6分あたりだろうか。

だいたいにおいて東京ヴェルディのゲームは僅差の争いで、終了間際はピッチと手元のストップウォッチの間を目がいったりきたりすることになる。しかし、今日に限っては、残り時間がさして重要なことに思えなかった。

試合は柏レイソルが2点をリードし、終盤戦へ。78分、抜け出しかけたジエゴに対し、綱島悠斗が手を使って止める。すでに綱島は警告を1回受けている身だ。危ない場面だったが、このときは先立圭吾主審に猛抗議したリカルド・ロドリゲス監督が代わりにイエローカードをもらってくれた。城福浩監督は綱島に向け、激しい口調で厳重注意を促した。

81分、熊取谷一星の入れたクロスは染野唯月に合わず、大外から松橋優安が突っ込むが、身体に当てるのが精一杯でゴールラインを割った。

「中央に(染野が)いるのは見え、そこを越えても奥から誰か入ってきていたので、押し込んでくれればと」(熊取谷)

「その前にあった(食野)壮磨のクロスに対し、ちょっと遅れて入れなかったんです。あそこにボールがくるのを信じて走れと言われていて、クロスが上がる段階で動いて入れたのはよかったですが、やはり結果につなげないと意味がない」(松橋)

一度は命拾いした綱島だったが85分、再び手を絡ませてジエゴを止める。接触の度合いからして、この程度はものともしないフィジカルの持ち主のはずだが、転倒の仕方は相手の印象の悪さを伝えるのに充分だった。

先立主審は迷うことなく黄色と赤のカードを続けて出す。目の前で見ていた城福監督は微動だにしない。東京Vは10人となった。

90+4分、相手のプレッシャーを受ける長沢祐弥が、右サイドの松橋にパス。これをカットしたジエゴがクロスを入れ、垣田裕暉がワンタッチボレーを決めた。

ホーム&アウェーで勝者を決するルヴァンカッププレーオフラウンド。東京Vは第2戦のアウェーに向けて、致命的とも言える3点目を失った。

ストップウォッチが50分15秒を過ぎ、タイムアップの笛が鳴る。僕はアディショナルタイムが5分だったことを知った。

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