「ここ最近ヘイトが向けられている」 来日21年のロシア出身声優が明かす“風当たりの強さ”…永住許可の厳格化で「これ以上私に何ができるんだ」の本音
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外国人の永住許可をめぐる要件が、10月から厳格化され、在留手続きなどの手数料も大幅値上げされた。9月中に駆け込みで申請手続きに走る外国人が増加し、東京出入国在留管理局には朝から長蛇の列ができた。
【映像】「ここ最近ヘイトが向けられている」と嘆くジェーニャさん
ロシア出身で、声優として活動しながら会社員としても働くジェーニャさんも、そのひとり。来日して21年、日本人の夫との間に娘もいる彼女は、8時間かけて永住許可の申請を終えた。
しかし、外国人に対しての風当たりが強まっていると感じる当事者もいる。『ABEMA Prime』では、当事者とともに「日本に住む外国人の実感」について考えた。
■「税金も年金も払っている」制度への誤解
ジェーニャさんは「日本大好き。もう日本しかありえない。友達も、仕事も、家族も全部日本。ずっと日本に住みたい」と話す一方、厳格化と手数料値上げには納得がいかず、SNSで思いを発信した。だが、その投稿には「国のルールの下で生活すべき」「文句ばかり言うな」といった批判の声も寄せられた。「ここ最近ヘイトが向けられている」。
日本に住む外国人へのイメージについて、「『税金も何も払わないでワイワイしている』というイメージが、なぜか日本人の中にある。私たちも普通に、税金や健康保険、年金を払っているが、意外と知られていない」と指摘する。これにアメリカ出身の文化通訳で、シンガーソングライターのネルソン・ バビンコイ氏も 「払わないとビザも更新できないし、支払いが少し遅れても引っかかる」と続けた。
結婚と在留資格をめぐる誤解もある。コラムニストの小原ブラス氏は、「『誰かと結婚して永住もらったらいい』と言う人もいるが、結婚しても永住許可が下りるわけではない。婚姻ビザが下りて、そこから何年か住んで……という手続きのイメージがなく 、簡単にもらえるというイメージが普及している」と話した。
ジェーニャさんは、国民感情の変化についても肌で感じているという。「20年前は外国人がさほどおらず、外で指をさされるぐらいだった」と振り返りつつ、「観光客が増え、原宿や渋谷は8割、9割が外国人に見えるほどだ」との実感を語った。
■「外国人ってだけで片付けられるのは悲しい」
面と向かって言われることは少ないというが、SNSでは厳しい言葉が目立つ。バビンコイ氏は、「チャットを見ると、『ネルソン・バビンコイ』と名前を呼ばない。まず『外国人』、なんなら『外人』『ヒゲ外人』。どれだけ人にリスペクトしないで接するのか」と訴えた。
ジェーニャさんも、「『納税は当たり前。インフラを使っていれば、それ以上のものを日本に貢献して』というコメントをたくさんもらうが、これ以上私に何ができるのか」と話す。
そして「外国人ってだけで片付けられてしまうのは悲しい」と話す。その上で、小原ブラス氏のように日本で育ってきた外国出身者についても、「どんなに頑張っても、帰化しても外国人扱い。たぶん死ぬまで外国人扱い」と語った。自身については「完璧に日本人になれないかもしれないけど、できるだけ日本人に近づけるよう努力してきた」と明かした。
帰化については、「家族の中で『世界がどう変わるかわからないから、ロシア国籍も念のためあった方がいいかな』と話している。私は日本とロシアが仲良くなるように、20年頑張ってきた。ロシア語講座やイベントも心を込めてやってきた。ただ『日本人です』と言っても、外を歩いたら誰も私が日本人だと思わない」と語った。
バビンコイ氏も「『日本に住んでいる外国人が、より過ごしやすく、より働きやすい国にしよう』と声を上げる政治家がいない。正直『なんで納税してるんだろう』となる」と嘆いた。
(『ABEMA Prime』より)