中山美穂さんの「もう一度聞きたい」 “一曲”ランキング1位は? 「世界中の誰よりきっと」を上回る名曲【トップ5発表】

大人びた美しさも兼ね備えたアイドルだった中山美穂さん この記事の写真をすべて見る

 12月6日に亡くなった、歌手で俳優の中山美穂さん(享年54)。1985年のデビュー以降、数多くのヒット曲を発表してきました。そのなかで、もう一度聞きたいという「一曲」は何か、AERA dot.編集部はアンケートを実施。「詩がいい」「歌詞に自分に重ねた」「この曲で娘もファンになった」……。3千超の回答の中で、最も支持を集めたトップ5曲を発表します。

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 中山美穂さんは、1985年に放送されたドラマ「毎度おさわがせします」で彗星のように現れ、同年の初主演ドラマ「夏・体験物語」の主題歌『「C」』で歌手デビュー。その後も、多くのヒット曲を発表した。

 今回のアンケートは12月11~16日にインターネット上で実施し、3333人から回答があった。  

5位 遠い街のどこかで…(1991年)

遠い街のどこかで…(1991年)/ファン私物

 5位はまさにこの季節に聞きたくなる「遠い街のどこかで…」。遠距離恋愛をテーマにしたフジテレビ系のテレビドラマ『逢いたい時にあなたはいない…』の主題歌だ。

 当時、クリスマス前によく耳にする定番の一曲であり、「クリスマスと言えばこれです」(60代、男性)「少しせつない曲ですが、クリスマスのときに必ず聞きたくなります」(60代、男性)という声も。

「学生時代、好きだったバイト先の女性と二人で電車の始発を待ちながら、有線で流れるこの曲を聴いてクリスマスデートの約束をしたことが思い出です」(50代、男性)

「当時まさに遠距離恋愛をしていて自分に置き換えられた歌である」(50代、男性)

「20代の時にドラマにハマったのもありますが、自分自身も遠距離恋愛していて歌詞を重ねて聴いていた想い出があります」(50代、女性)  

 主題歌によってドラマの世界観に没入し、この曲が流れると甘酸っぱい当時の恋愛を思い出すファンも多いのだろう。そしてこれからも……。

「毎年、この時期は聞いてました。これからも聞きつづけます」(50代、男性)


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撮影/写真映像部・和仁貢介 協力/歌謡曲BAR スポットライト 新橋 

「色・ホワイトブレンド」は資生堂の86年春のキャンペーンソング。CMにも中山美穂さんが出演し、キャッチコピーも楽曲名そのままで「色・ホワイトブレンド」だった。

 シンガー・ソングライターの竹内まりやさんが中山美穂さんに初めて提供した曲で、ポップな曲調とCMの影響から「それまでとはガラリと雰囲気を変えてすごくかわいかった」(50代、女性)と、「かわいい」という女性ファンの声が多かった。

「この曲で美穂ちゃんに出会って大好きになり、11歳だった私は大人になるまでずーーーーーっと、好きで好きでたまらない美穂ちゃんのヘアアレンジ、服装、カット、メイクすべてを真似してきました。大好きです!!!」(40代、女性)

「美穂ちゃんに合ってるあの当時の可愛らしい感じにポップな曲調が良かった。思わず口ずさんでしまう」(50代、女性)

「中山美穂さんのピュアならしさが表現されていて、それまでのイメージを一新させたから」(50代、女性)

「ミポリンが口紅のCMでこの曲が流れ、当時はポスターがお店に貼られ、どうしてもほしくて、お店の人にポスターくださいと言いに行きました。そして、すぐにはいただけなかったですが、いついつに取りに来てくれたらあげるよと言われ、取りに行った覚えがあります。嬉しくて嬉しくて。そんな思い出のある曲です。私が12歳の年齢で、初めて大好きになった憧れのミポリンです。その頃は3歳の歳の差がとてもお姉さんに思えました。私の青春時代の中で1番大好きで憧れの中山美穂さんでした。ミポリンありがとう」(50代、女性)  

3位 ただ泣きたくなるの(1994年)

ただ泣きたくなるの(1994年)/ファン私物

 第3位は「ただ泣きたくなるの」。この曲には「歌詞、メロディーが素晴らしい」(50代、男性)と、シンプルに「好き」という声が多く集まった。  

「詩がいい。そういう時があるなーって」(60代、男性)

「ミポリンの美しさと切ない歌詞に引き込まれる。最近気がつくと口づさんでしまう歌です」(50代、女性)

「中山美穂さんの歌声がとても心に響く曲で、泣きたいときに、この曲を聴きながら思いっきり泣けます」(50代、男性)  

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「ただ泣きたくなるの」も、本人主演のドラマ主題歌だった。

 TBS系ドラマ「もしも願いが叶うなら」は、御曹司と結婚した毛利未来(中山美穂さん)のもとに生き別れた3兄弟が押し駆けてくるハートフル・コメディー。3兄弟のひとりをダウンタウンの浜田雅功さんが演じたのも話題だった。  

「『もしも願いが叶うなら』というTBSドラマで中山美穂に圧倒され、心惹かれた中学時代、初めて好きだなと思える歌に出会えた。それが、ただ泣きたくなるの。この曲がきっかけで中山美穂の数多くの曲と出会えた」(40代、男性)

「初めて中山美穂さんが、コミカルなドラマに出演して、浜田雅功さんとの共演ということで、どんなドラマになるのか毎回見るのが楽しみでした。お兄ちゃん3人との兄弟愛もみどころで、ドラマが終わったあとも3兄弟と付き合いがあり、私も中山美穂さんと4人の姿を拝見するたびに、とても心が温かくなりました。今でも大好きなドラマです!」(40代、女性)

「『もしも願いが叶うなら』のドラマが特に大好きでホントに大好きで…イントロ聴くだけでキューンってなります、38周年、39周年のコンサートで美穂ちゃんの生歌が聴けて…感動でした」(40代、女性)  

2位 世界中の誰よりきっと(1992年)

世界中の誰よりきっと(1992年)/ファン私物

 第2位は大ヒット曲「世界中の誰よりきっと」。ロックバンドWANDSとのコラボ曲。カラオケで歌ったという人は多く、「カラオケで歌うのが好きでした」(50代、女性)「好きでカラオケで良く歌ってました」(50代、女性)「とても名曲。カラオケでも今でも歌える」(50代、女性)「カラオケボックスが流行ってた時代、当時どの部屋からもこの曲の歌声が聞こえてきました」(50代、女性)

 みんなが歌い、大好きだった曲なだけに、発売から20日間で100万枚を突破している。そして、フジテレビ系ドラマ『誰かが彼女を愛してる』の主題歌でもあった。  

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「ドラマ欠かさず見ていました。主題歌がこの曲で元気が出る曲です。今も車に乗って聞いています」(40代、女性)

「ドラマを毎週見ていた。翌年のコンサートでも、しっとり&ふつうのバージョンの2パターンを聴けた。コンサートではミポリンがこの曲を木琴で奏でていて可愛いかったです」(50代、女性)  

 結婚式のなかで流されたり、友人たちが新郎新婦のために歌ったりする曲でもあった。  

「デビュー当時から大好きだった美穂ちゃん。全部歌えるし全部好き。中でも世界中の誰よりきっとは、結婚式披露宴のお色直しでブルーのカクテルドレスを着て再登場した時に流れてた曲。夫と2人で音楽を決めた思い出の1曲です」(50代、女性)  

 ファンそれぞれの人生の中に、中山美穂さんの曲は刻まれているようだ。  

1位 You're My Only Shinin' Star(1988年)

You're My Only Shinin' Star(1988年)/ファン私物

 第2位に2倍近い票差をつけて第1位に輝いたのは「You're My Only Shinin' Star」。ドラマ「ママはアイドル」で最後に歌われた楽曲だった。  

「ママはアイドルで美穂ちゃんが最終回で歌っていていい曲だと思いました!そのあとお父さんにファーストアルバム買ってもらいまさした!」(40代、女性)

「劇中歌のYou're My Only Shinin' Starはクルマの中でずっと聴いていました。忘れられない1曲です」(50代、男性)

「私の中で1番好きな曲がこれでした。中山美穂さんの急な逝去を聞いてびっくりして思わず涙が出ました」(40代、女性)  

 突然の訃報にこの曲がよぎり、涙したファンも多いことだろう。

 そして来年、中山美穂さんはデビュー40周年を迎える予定だった。親子2世代で2025年を楽しみにしていたファンも。

「当時、私は高校生でしたが、クラスで大人気の曲でした。しっとりした大人っぽい曲、しかも、美穂ちゃんも大人びていて憧れていました。毎日繰り返し聴いていたのを思い出します。今でも毎日車の中で聴いていますが、中学一年生の娘まで大ファンとなり、きっかけはこの曲でした。親子でカラオケ行くと歌っています。来年の40周年のライプに親子で行くと決めていて、この曲、歌ってくれるかな?って話してました。美穂ちゃん大好きです。ずっと大好きです。素敵な曲を残して頂きありがとうございます」(50代、女性)  

 中山美穂さんはこれからも、ファンにとって輝く星であり続けることだろう。

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