棋聖戦の熱戦から一夜明け…SL運転席で汽笛響かせる 藤井聡太棋聖と杉本和陽六段

「ヒューリック杯第96期棋聖戦五番勝負」(産経新聞社主催)で、藤井聡太棋聖(22)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将=が、挑戦者の杉本和陽(かずお)六段(33)を退けた第1局から一夜明けた4日、両対局者は、栃木県日光市の東武鉄道下今市駅にある蒸気機関車(SL)を見学した。SL運転席で汽笛を鳴らすなど、真剣勝負を繰り広げた対局とは打って変わって柔らかな表情を見せていた。

同駅は、日光・鬼怒川エリアで観光用の蒸気機関車「SL大樹」「SL大樹ふたら」などを運行する主要駅。

2人は、SLが転車台で向きを変える様子を見学した後、隣接する機関庫でナッパ服と呼ばれる作業服に身を包み、SLの前で出発進行の合図をしたり、運転席に乗り込んで汽笛を響かせたりした。また、SLに石炭を投入する投炭体験を行い、心地よい汗をかいていた。

東武鉄道の下今市機関区で蒸気機関車と記念撮影する藤井聡太棋聖(右)と杉本和陽六段=4日午前、栃木県日光市(鴨志田拓海撮影)東武鉄道の下今市機関区で蒸気機関車の運転台で汽笛を鳴らす藤井聡太棋聖=4日午前、栃木県日光市(土井繁孝撮影)東武鉄道の下今市駅機関区で石炭くべ体験をする藤井聡太棋聖=4日午前、栃木県日光市(鴨川一也撮影)東武鉄道の下今市機関区のディーゼル機関車内で記念撮影に応じる杉本和陽六段=4日午前、栃木県日光市(鴨志田拓海撮影)

対局から一夜明け、東武鉄道の下今市駅構内の機関庫を見学する藤井聡太棋聖(右)と杉本和陽六段 =4日午前、栃木県日光市(鴨川一也撮影)

大の鉄道ファンで知られる藤井棋聖は、SLに石炭をくべる作業について「現在の車両と違うところが、すごく新鮮だった」と目を輝かせていた。杉本六段は「藤井棋聖には及ばないが、自分もふらっと電車に乗ることが好きなので、SLの運転席に入れたのはいい思い出になった」と語った。

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