ロシアによる「追い打ち攻撃」、ウクライナ警察が映像公開 支援センターでの死者少なくとも40人に

ウクライナ国家警察

ウクライナ国家警察が公開したボディカメラ映像の静止画。ロシアの攻撃によって散乱したがれきの中を移動する住民らが映っているとされる(2日、ウクライナ南部ザポリッジャ州コミシュヴァハ村)

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ウクライナの国家警察は4日、ロシアの「ダブルタップ」と呼ばれる追い打ち攻撃を受けた際のボディカメラ映像を公開した。ロシアによる2度の強力な爆撃の合間に、住民らが避難する様子を記録したものだとしている。支援センター1カ所と避難シェルター1カ所が2日に受けたこの攻撃の死者は、これまでに少なくとも40人に上るという。

この映像は、ウクライナ南部ザポリッジャ州コミシュヴァハ村で2日、死亡した警官の1人が装着していたカメラで撮影されたもの。映像には、最初の攻撃の後、住民たちが地下シェルターへ向かう様子が記録されている。避難して間もなく、爆発音が聞こえ、攻撃を受けたシェルターから炎が上がっているのが確認できる。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、がれきの下に依然として30人以上が取り残されている可能性があると明らかにした。捜索活動はこの日、3日目に突入した。

ウクライナによると、人道支援物資を受け取るために人々が集まっていたところ、滑空爆弾9発が着弾した。重さ3000キロに達する滑空爆弾もあったという。

Reuters

ロシアの攻撃で、コミシュヴァハ村のシェルターが完全に破壊され、巨大なクレーターが残った。現場では捜索活動が続いている。画像は、救助隊員と探索犬(4日、コミシュヴァハ村)

地下シェルターへ誘導直後に着弾

ウクライナの国家警察が公開した映像には、ロシアの1度目の攻撃で甚大な被害を受けたコミシュヴァハ村の様子が記録されている。住民たちが衝撃を受け、がれきを見つめる姿や、複数の建物がひどく損傷しているのが確認できる。

その後、双方向無線機を通じて、軍関係者がコミシュヴァハ村にいる警官に対し、同村に向けて新たな滑空爆弾が発射されたと警告する声が聞こえる。

警官の1人が「急いでシェルターへ!」と地元住民に呼びかけている。住民たちは少なくとも地下2階にあるシェルターへ徒歩で移動している。

その数秒後、このシェルターは攻撃を受け、映像は途切れた。

ウクライナによると、このシェルターの近くにある学校が、人道支援物資の配布場所になっていたという。

コミシュヴァハ村に対する2日の攻撃をめぐっては、ウクライナ国家非常事態庁が先に、被害状況を捉えたものだとする映像を公開していた。BBCヴェリファイ(検証チーム)は、国家警察が公開した映像が、国家非常事態庁が公開した映像と同じ場所で撮影されたものだと確認した。

「物資を求める人々と、駆けつけた救助隊を攻撃」

ゼレンスキー大統領は4日、「ロシアが爆弾9発を投下した」とソーシャルメディアに投稿。

ロシアが「まず、人道支援物資を受け取りに来た人々を攻撃し、その後、現場に駆けつけた救助隊員や警官を攻撃した」とした。

大統領は続けて、「残念ながら、この常軌を逸した攻撃に対する世界の反応は極めて乏しい」と指摘。今回の攻撃は、ロシアが犯した「数千件」に上る戦争犯罪がまた一つ増えたと述べた。

ウクライナ国家非常事態庁は先に、コミシュヴァハ村への攻撃でできた巨大なクレーターを捉えた別の映像も公開している。

ロシア軍は今回の攻撃について公にコメントしていない。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2022年2月、ウクライナへの全面侵攻を開始した。

ゼレンスキー氏と米特使が会談

こうした中、ゼレンスキー氏は4日、アメリカのスティーヴ・ウィトコフ特使と、ドナルド・トランプ米大統領の義理の息子ジャレッド・クシュナー氏と会談した。「1時間半にわたり非常に詳細に」協議したと、ゼレンスキー氏は述べた。今月10日から11日にかけてアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで、ウクライナ、ロシア、アメリカによる3カ国協議が予定されている。

現在、スペインを電撃訪問中のゼレンスキー氏は、ウクライナ代表団がベルギーの首都ブリュッセルで、アメリカ、欧州連合(EU)、フランス、イギリス、ドイツ、北大西洋条約機構(NATO)、世界銀行と、「戦後復興」について「有意義な」協議を行ったとも明らかにした。

ゼレンスキー氏によると、ブリュッセルでの協議は5日も行われ、ウクライナへの「安全の保証」について話し合う予定だという。

ウクライナでの戦争終結を目指す3カ国協議が2月に停滞して以降、ロシアはウクライナへの攻撃を強化している。一方でウクライナ側は、西側諸国から供与された迎撃ミサイルを事実上使い果たしている。

アナリストたちは、アブダビで3カ国協議が再開されても、大きな進展は期待できないとみている。

(追加取材:ポール・ブラウン、BBCヴェリファイ)

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