大阪ダブル選で大量無効票、市長選は13%超 有力な対立候補おらず
「大阪都構想への再挑戦の信を問う」として、大阪府知事だった吉村洋文氏と、大阪市長だった横山英幸氏が任期途中で辞職し、改めて知事選、市長選に立候補した「出直しダブル選」は8日投開票され、両氏が再選した。一方で白票を含む大量の無効票も出ており、有力な対立候補がいない中での当選に、識者からは正統性を問う声も出ている。
府選挙管理委員会によると、9日午前10時時点で、知事選では候補者の名前以外が書かれているほか、何も書かれていない「白票」も含めた無効票は計41万6783票で、投票総数の10.29%だった。
前回2023年の知事選の無効票は6万6792票で投票総数の1.98%。前回から票数は6倍以上になった。
市長選の同時点の無効票は、過去最多の17万620票に上り、投票総数の13.77%だった。前回の5万4586票(5.10%)から急増した。
投票率は知事選が56.43%(前回46.98%)、市長選が55.47%(同48.33%)だった。
選挙費用28億円「無駄」と批判も
出直しダブル選では、吉村氏と横山氏が辞職を表明してから、知事選は1週間後、市長選は10日後に告示された。準備期間が極めて短く、主要政党は「大義がない」などとして候補者擁立を見送った。
辞職した候補が再選しても任期はこれまでと変わらず、来年4月までのままだ。そのため、合わせて約28億円の選挙費用が「無駄になる」という批判も上がる中での選挙戦だった。
大阪経済大学の秦正樹准教授(政治心理学)は「都構想の賛否に対応した有力な対立候補がいない選挙の結果から『民意を得た』と主張するのは無理がある」と指摘する。
出直し選をめぐっては、14年に当時の橋下徹大阪市長が、任期途中で辞職して出直し市長選を仕掛けた。この選挙でも主要政党は候補を立てず、投票率は過去最低の23.59%にとどまった。無効票は投票総数の13.53%を占める6万7506票にのぼった。
当時橋下氏は、都構想の制度設計について府議や市議らで話し合う法定協議会で行き詰まり、「主要政党の反対で、法定協が正常に機能していない」と主張。反対派のメンバーを賛成派に差し替えることを公約にしていた。
大阪府知事選開票結果
吉村洋文 3,024,106票 得票率83.25% 当選
大西恒樹 452,807票 12.46%
納藤 保 155,855票 4.29%
(無効票 416,783票 10.29%)
大阪市長選開票結果
横山英幸 830,257票 77.69% 当選
林 成典 97,963票 9.17%
中条栄太郎 97,105票 9.09%
千代知洋 23,915票 2.24%
ネペンサ 19,489票 1.82%
(無効票 170,620票 13.77%)
大阪府の吉村洋文知事と大阪市の横山英幸市長が、「大阪都構想」に再挑戦するために民意を問いたいと辞職。2月8日に投開票されました。関連するニュースをお届けします。[もっと見る]