話題株ピックアップ【夕刊】(1):力の源HD、古河電、ディスコ
力の源HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■古河電気工業 <5801> 7,915円 +882 円 (+12.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
古河電気工業<5801>、フジクラ<5803>が高い。トランプ米大統領が21日、民間企業による米国内のAIインフラ整備に向けた巨額投資プロジェクト「スターゲート」を発表した。これが刺激材料となり、きょうの株式市場ではAI関連株を物色する動きが活発化。AI開発に欠かせないデータセンター向けの需要増が期待される電線株にも買いが波及し、古河電やフジクラのほか、住友電気工業<5802>、SWCC<5805>が上昇している。■ディスコ <6146> 52,140円 +5,540 円 (+11.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
ディスコ<6146>が続伸、前日にプライム市場で断トツの売買代金をこなし2500円超の大幅高をみせたが、きょうも上値指向が強い。前日の米国株市場でエヌビディア<NVDA>などをはじめ半導体セクターに買いが集まっており、その流れが東京市場の同関連株にも波及している。米株市場ではフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が5日続伸し今年に入ってからの高値を更新している。そのなか、ディスコは4~12月期の決算発表をあす23日に控えマーケットの注目度が高いが、発表に先立って日本経済新聞が営業5割増益見込みと業績の好調ぶりを報じており、目先の株価に浮揚力を与えている。きょうは、アドバンテスト<6857>なども大きく買いが先行している。■ソフトバンクグループ <9984> 10,230円 +982 円 (+10.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ソフトバンクグループ<9984>が急動意、9200円近辺で収れんする5日・25日移動平均線からの上放れを鮮明としている。前日にトランプ米大統領が、民間企業による米国のAIインフラへの巨額投資を発表しており、米国株市場ではAI関連株に買いが向かった。この巨額投資に関しては、ソフトバンクGの孫正義会長兼社長や米オープンAIのサム・アルトマンCEOらが同日ホワイトハウスに足を運び投資計画を表明した。ソフトバンクGとオープンAI、米オラクル<ORCL>の3社は「スターゲート」と称されるAI開発事業を共同出資で始める見通しにあり、トランプ大統領によると少なくとも日本円にして約78兆円を同事業に投じる計画と報じられた。これが足もとでソフトバンクGの株価を強く刺激する格好となっている。■フジHD <4676> 1,971.5円 +148.5 円 (+8.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
フジ・メディア・ホールディングス<4676>が続騰。タレントの中居正広氏と女性との間のトラブルを受け、国内企業からフジテレビジョンでのCMを差し止める動きが広がるなか、同社は23日に臨時取締役会を開く予定だと21日に明らかにした。文化放送社長など社外取締役が開催を要求したと伝わっている。更に、22日朝にはフジHDの株主である米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが、2度目の書簡を送付したと報じられている。17日開催の記者会見について、テレビ取材が許可されなかったことなど運営のあり方を批判し、社長会見を再度開催するように求めたという。一連の報道に反応する形で、短期資金がフジHD株に流入したとみられている。■ANYCOLOR <5032> 3,115円 +231 円 (+8.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
ANYCOLOR<5032>が大幅高で3連騰、フシ目の3000円大台を回復した。3000円台乗せは昨年3月中旬以来で約10カ月ぶりとなる。VTuberグループの「にじさんじ」を運営し、業績は時流を捉え高成長トレンドを走っている。市場では「グッズ販売も好調なほか拡大規模が約3倍となった新スタジオ効果などが注目されている。にじさんじ史上初となる武道館ライブを5月に開催することも決まったもようで、株価の上昇余地が大きい」(中堅証券ストラテジスト)という。また、「21日付で野村証券が『Buy』で新規カバレッジしており目標株価を3800円に設定していることも目先物色人気を増幅しているもよう」(同)としている。■アストロHD <186A> 674円 +39 円 (+6.1%) 本日終値
アストロスケールホールディングス<186A>が後場上げ幅を拡大。午後2時5分ごろ、子会社アストロスケールが、科学技術振興機構(JST)が公募した経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における研究開発構想「衛星の寿命延長に資する燃料補給技術」のうち、公募枠「協力衛星を対象とした宇宙空間における燃料補給技術の確立」の委託先として採択されたと発表しており、好材料視された。同事業は、軌道上サービスを受けるためにあらかじめ準備されている衛星(協力衛星)を対象として関連する必要技術を開発するとともに、それらを統合して宇宙実証を行うことで、燃料補給システムとしての成立性を確認することが目的。予算額は総額最大120億円で、実施期間は原則5年以内。同社では、将来期待される燃料補給サービスの需要拡大を早期に捉えて燃料補給技術の確立を目指し、軌道上サービスの事業機会を拡充させるうえで、K Programを戦略的に重要なプロジェクトと位置づけているという。■ブロンコビリー <3091> 3,630円 +160 円 (+4.6%) 本日終値
ブロンコビリー<3091>は大幅高。21日取引終了後、25年12月期連結業績予想について売上高を前期比10.8%増の295億円、営業利益を同18.5%増の30億円と発表。連結決算に移行した23年12月期以降、売上高、営業利益とも3期連続で増加する見通しとなり、これを好感した買いが集まった。配当予想も前期比2円増の26円とした。同時に発表した24年12月期決算は売上高が前の期比13.9%増の266億1700万円、営業利益が同53.9%増の25億3100万円だった。既存店の強化や新規出店に取り組んだほか、高付加価値商品の提供など各種施策を進めたことが奏功した。■伊藤園 <2593> 3,432円 +94 円 (+2.8%) 本日終値
伊藤園<2593>が続伸、マドを開けて買われ75日移動平均にキャッチアップする動きで目先底入れ反騰色を示している。22日取引終了後、同社が展開する緑茶飲料ブランド「お~いお茶」がMLB(メジャーリーグ・ベースボール)及びドジャースとパートナーシップ契約を締結したことを発表しており、これがポジティブ材料視された。大谷翔平選手が所属するドジャースとのパートナー契約に伴い広告効果を期待する買いを引き寄せている。業績も好調で25年4月期営業利益は前期比6%増の265億円予想と連続過去最高更新が見込まれているだけに、押し目買いニーズを喚起する格好となっている。■IDホールディングス <4709> 1,684円 +38 円 (+2.3%) 本日終値
IDホールディングス<4709>は3日続伸。この日、包括的なサイバーセキュリティーサービスの提供を開始したと発表しており、好材料視された。昨年11月にブロードバンドセキュリティ<4398>と資本・業務提携したことで、単一の技術やソリューションに依存するのではなく、複数の防御層を組み合わせた包括的なセキュリティーサービスを提供することが可能となったとしている。 株探ニュース