話題株ピックアップ【昼刊】:大有機、OSG、スギHD

大有機 <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪有機化学工業 <4187>  2,838円  +234 円 (+9.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位  大阪有機化学工業<4187>は大幅高。10日取引終了後、24年12月~25年5月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比13.4%増の174億円、営業利益は同57.2%増の29億2200万円だった。電子材料事業で主力のArFレジスト用原料の販売が回復し全体に大きく貢献した。あわせて中間配当予想を34円から35円に増額した。年間では69円(前期66円)となる見通し。これらが好感され買いを呼び込んでいる。

■OSG <6136>  1,903.5円  +148 円 (+8.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位

 OSG<6136>は大幅高。約半年ぶりに年初来高値を更新した。10日取引終了後、25年11月期の期末配当予想について従来の普通配当32円に創立88周年記念配当28円を上乗せし、計60円にすると発表した。中間配当(28円)とあわせ、年間では88円(前期60円)となる見通し。これを好感した買いが集まっている。あわせて発表した上期連結決算は売上高が前年同期比0.4%減の773億7900万円、営業利益が同2.9%減の94億8400万円だった。国内が好調だった一方、海外ではアジアが増収減益、米州と欧州・アフリカがインフレや為替の影響で減収減益となった。

■スギホールディングス <7649>  3,644円  +275 円 (+8.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

 スギホールディングス<7649>が3日ぶりに急反発し、年初来高値を更新した。同社は10日取引終了後、26年2月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の480億円から490億円(前期比15.1%増)に引き上げた。売上高予想も1兆円から1兆50億円(同14.5%増)に上方修正。個人消費やインバウンド需要の回復を背景に、ヘルス&ビューティーケア関連商品や日用雑貨・食品などの販売が好調で、第1四半期(3~5月)の連結業績が会社予想を上回ったことを踏まえ通期業績予想を見直したとしている。

■大黒天物産 <2791>  7,440円  +520 円 (+7.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位

 10日に決算を発表。「今期経常は3%増で3期連続最高益更新へ」が好感された。

 大黒天物産 <2791> [東証P] が7月10日大引け後(15:30)に決算を発表。25年5月期の連結経常利益は前の期比5.7%増の100億円になり、26年5月期も前期比3.1%増の104億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。27期連続増収、3期連続増益になる。

  ⇒⇒大黒天物産の詳しい業績推移表を見る

■フジHD <4676>  3,651円  +248 円 (+7.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位

 フジ・メディア・ホールディングス<4676>は切り返し急。10日の取引終了後、レノ(東京都渋谷区)が提出した変更報告書により、旧村上ファンド系の投資会社であるシティインデックスファーストがフジHD株の買い増しに動き、村上世彰氏の長女である野村絢氏らの保有分をあわせた共同保有割合が15.06%から16.32%に上昇したことが明らかとなった。報告義務発生日は3日。これに先立ち、フジHDは10日朝、旧村上ファンド系による株式取得に対抗する形で、大規模買付行為などに対する対応方針を導入すると発表している。今後の旧村上ファンド系の対応に注目が集まるなか、日本証券金融は11日からフジHDの株式の貸借取引に関して申込停止措置を講じた。新規の信用売りができなくなる「売り禁」により株式の需給がひっ迫するとの思惑も台頭。同社株への資金流入を誘発する格好となったようだ。

■MonotaRO <3064>  2,921.5円  +157 円 (+5.7%)  11:30現在

 MonotaRO<3064>が切り返し急。10日の取引終了後に6月の月次業績を公表した。売上高は前年同月比23.3%増の277億3300万円と、増収基調を維持。前年比の伸び率は5月の11.9%を大きく上回った。これを材料に見直し買いが優勢となり、ショートカバーを誘発。25日移動平均線と75日移動平均線を一気に上抜けた。

■ブックオフG <9278>  1,494円  +76 円 (+5.4%)  11:30現在

 ブックオフグループホールディングス<9278>は大幅高。10日取引終了後、26年5月期連結業績予想について売上高を前期比6.5%増の1270億円、営業利益を同10.2%増の38億円と発表。前期に続き増収増益となる見通しを示した。また、配当予想も前期比5円増の30円としており、これらが好感され買われている。国内ブックオフ事業の既存店の伸長と、各事業における新規出店などで成長継続を見込む。同時に発表した25年5月期決算は売上高が前の期比6.8%増の1192億500万円、営業利益が同13.0%増の34億4800万円だった。

■GENDA <9166>  886円  +38 円 (+4.5%)  11:30現在

 GENDA<9166>が急反発している。同社は10日、GENDA共通アカウント「GENDA ID(ジェンダ アイディー)」の登録者数が約4カ月で2倍に増加し、200万人を突破したと発表。これが株価を刺激しているようだ。GENDA IDは、自社が展開するサービスを多くの顧客に利用してもらうために24年6月にリリースした機能。なお、同社は国内外で「GiGO」などのアミューズメント施設やカラオケチェーン店「カラオケBanBan」を合わせて約800店舗、ミニロケ(主に30台以下のゲーム機を設置するゲームコーナー)を約1万4200箇所運営している。

■セブン&アイ <3382>  2,243.5円  +79 円 (+3.7%)  11:30現在

 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が反発した。同社は10日の取引終了後、26年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。最終利益は前年同期比2.3倍の490億1400万円となった。前年同期にあった子会社譲渡関連損失の反動に加え、イトーヨーカ堂の店舗資産売却に伴う固定資産売却益の計上もあって、大幅な増益となった。カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタール社による買収提案を巡る新たな動きはみられなかった。株価は決算発表前まで調整を続けていたこともあって、いったんショートポジションを解消する目的の買いが入ったようだ。売上高は前年同期比1.6%増の2兆7773億7000万円。海外コンビニエンスストア事業が堅調に推移した一方、国内コンビニエンスストア事業は微減収となった。

■キャンドゥ <2698>  3,600円  +60 円 (+1.7%)  11:30現在

 キャンドゥ<2698>がしっかり。同社は10日の取引終了後、26年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.9%増の219億5100万円、営業利益が同2.1倍の6億6000万円、最終利益が同4.6倍の3億6200万円になった。通期の計画に対し、営業利益は61%の進捗率だった。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。同社は消費者の節約志向を追い風に直営店の既存店売上高が伸長。原価率を下げる取り組みも奏功した。

■グリムス <3150>  2,509円  +35 円 (+1.4%)  11:30現在

 グリムス<3150>が3日続伸している。10日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、光通信<9435>グループの光通信の株式保有割合が5.03%となり、新たに5%を超えたことが判明したことで、需給思惑から買われているようだ。保有目的は純投資で、報告義務発生日は7月3日となっている。

■UNEXT <9418>  2,078円  -213 円 (-9.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ

 U-NEXT HOLDINGS<9418>は大幅安。10日取引終了後、24年9月~25年5月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比20.3%増の2834億3800万円、営業利益は同2.9%増の242億600万円だった。映像配信サービス「U-NEXT」を含む主力のコンテンツ配信事業が好調。飲食店や業務店などに各種サービスを提供する店舗・施設ソリューション事業も堅調だった。通期の増収増益見通しに変更はない。良好な決算内容だったものの、これを受けたきょうの同社株は目先利益確定売りに押される展開となっている。

■ベルク <9974>  7,120円  -540 円 (-7.1%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位

 10日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は3%増益で着地」が嫌気された。

 ベルク <9974> [東証P] が7月10日大引け後(15:30)に決算を発表。26年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比2.8%増の39.9億円となったが、通期計画の182億円に対する進捗率は21.9%にとどまり、5年平均の27.0%も下回った。

  ⇒⇒ベルクの詳しい業績推移表を見る

■ファーストリテイリング <9983>  43,580円  -3,160 円 (-6.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位

 ファーストリテイリング<9983>が大幅安で7日続落。同社は10日の取引終了後、25年8月期第3四半期累計(24年9月~25年5月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比10.6%増の2兆6167億800万円、最終利益は同8.4%増の3390億9900万円となった。一方、3~5月期の最終利益は同9.7%減と低調だった。11日は日経平均株価のミニ先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出日となり、日経平均の寄与度の高い同社株は寄り付きにおいて先物と絡めたインデックス売買の影響を受けることを余儀なくされる。SQ関連の需給要因が作用するなか、直近四半期の利益水準に対して物足りなさを意識した売りが優勢となり、下値を探る形となったようだ。3~5月期は日本や欧州、北米、東南アジア・インド・豪州や韓国のユニクロ事業が好調に推移した半面、中国大陸のユニクロ事業とジーユー事業は、構造改革の影響もあって3~5月期は減益となった。

■グロースxP <244A>  2,215円  +400 円 (+22.0%) ストップ高   11:30現在

 グロースエクスパートナーズ<244A>がストップ高まで買われている。同社はきょう、子会社のGxPがマイクロソフト<MSFT>が提供するNPU搭載「Copilot+PC」の開発パートナーとして連携を開始したと発表。これが材料視されているようだ。Copilot+PCは、生成AIの処理をクラウドに依存せずローカルで実行可能な次世代のWindowsデバイス。GxPは日本マイクロソフトと連携し、大企業の顧客に向けてオンデバイスAIソリューションを提供するとしている。

■三光合成 <7888>  776円  +100 円 (+14.8%) ストップ高   11:30現在

 三光合成<7888>が急動意。自動車向けを主力に樹脂成形部品を手掛けるが、高付加価値製品の受注拡大に注力する一方、生産の合理化努力などにより利益成長が顕著となっている。11日取引終了後に発表した25年5月期の決算は売上高が小幅減少したものの、営業利益は前の期比37%増の56億5600万円と急拡大し過去最高を大幅に更新した。また、26年5月期についても同利益は前期比8%増の61億円とピーク利益更新が続く見通しにある。更に年間配当を前期実績から4円増配となる28円としたことで、これを評価する買いを呼び込んでいる。配当利回りは前日終値換算で4%を上回る。 ●ストップ高銘柄

 ビーマップ <4316>  647円  +100 円 (+18.3%) ストップ高買い気配   11:30現在

 Will Smart <175A>  1,149円  +150 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在  など、4銘柄 ●ストップ安銘柄  なし 株探ニュース

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