脳内科医が驚嘆…92歳で50代より若い脳を持つ「スーパーエイジャー」が毎日当たり前のようにしていること(プレジデントオンライン)

6/4 17:15 配信

年齢を重ねても脳の若さを保つにはどうすればいいか。脳内科医の加藤俊徳さんは「脳を若返らせるための貴重な活動に家事がある。いつも通りではなく、手順を少し見直すことで、記憶を司る海馬が全く衰えない『スーパーエイジャー』の脳に近づくことができる」という――。 ※本稿は、加藤俊徳『80代でも若返る脳』(新星出版社)の一部を再編集したものです。■スマホで「喋る、思い出す」が脳を若返らす スマートフォン(スマホ)の所有率は60代94%、70代85%、80代前半66%だそうです(「シニアの情報機器の所有率」2025年、モバイル社会研究所)。 全世代に広がっていますが、若者にとっては単なる「電話」を超えたコミュニケーションツールであり、X(旧ツイッター)やインスタグラム、LINEなどの「SNS」を当たり前に使いこなしています。 私もLINEを使っていますが、LINEの魅力は、文字・画像・動画など多様な表現が可能なところで、特に「顔を見て話せる」点を評価しています。 私が「脳番地」と名づけている同じような働きをする脳の細胞の集まりを機能別に大別すると、思考系、感情系、伝達系、運動系、聴覚系、視覚系、理解系、記憶系の8つになり、これらは連携して働きますが、ビデオ通話で聴覚系と視覚系が受け取った情報は、思考系・感情系・理解系・記憶系で検分され、伝達系が後を引き受けます。運動系だけ仲間外れになるのはもったいないので、足踏みやスクワット、片足立ちを加えて脳番地を総動員しましょう。  もうひとつ、LINEのメリットは情報がストックできること。過去のやりとりや画像・動画を見返して、楽しい記憶、嬉かった気持ちを蘇らせて何度でも味わえるのです。 私自身もそうでしたが、昭和の時代、遠方の家族の声を聞くため大量の10円玉を準備して公衆電話を使った経験のある方は「声が聞けるだけでありがたい」と自宅の電話で十分と思うかもしれません。 スマホという新しい機械や使ったことがない機能を使いこなすことを、少し億劫に感じる方もいるでしょう。そうした思いを超えてスマホの新機能に挑戦してほしいと思います。 スマホの使い方を人に聞く、本を読む、ネットで検索するなども脳を若返らせます。「挑戦」は全脳番地がなにより好む行動だからです。----------続けるコツ・人に聞いたり本で調べたりして操作の不安をなくす・「挑戦」を楽しむ

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■92歳MRI脳画像からみる「脳が若返る家事」 日々、快適に暮らしていくためにも、家事は大切な作業です。ときに億劫なこともあるかもしれませんが、脳番地にとっても最上のトレーニングです。 「家事で脳が成長する」と私に教えてくれたのは生活評論家の吉沢久子さん。吉沢さんが92歳のとき、初めてMRI脳画像を撮らせていただきました。 その感想は驚嘆のひと言。脳内科医として「脳の成長に年齢制限なし」を確信すると同時に、80代を超えて50代並みの認知機能を保つ「スーパーエイジャー」の手本を得た気持ちになったものです。 吉沢さんのMRI脳画像から、脳が若返る家事の進め方が見えてきます。 なんといっても特徴的だったのが「海馬」と「小脳」の強さ。50歳あたりから萎縮するはずの海馬が全く衰えていなかったのです。元気はつらつとした海馬はスーパーエイジャー、センテナリアンの共通点です。 海馬は記憶、小脳は体の動きの記憶にも関わっています。大脳の10パーセントほどの大きさの小脳ですが、神経細胞の数は大脳をはるかにしのぎます。それは小脳が細かく複雑な体の動きを繊細にコントロールしているからです。 割れないように小鉢を重ねる、料理をこぼさず盛りつける、レンジの油汚れは力を込めてこすり、江戸切子はやさしく拭き上げる。こうした動きは過去の記憶(経験)で判断できます。 家事の内容と手順を記憶し、自身の体を使ってひとつひとつ片づけていく。家事は日常の一部ですから、「脳を鍛えるぞ」と意気込まなくても、丁寧に向き合うだけで脳を若返らせることができる貴重な活動なのです。■後回しにしている家事を積極的に片づける 毎日の家事は「早く効率的に」終わらせたくてパターン化され自動化した作業になりがちです。実は、パターン化した作業は脳を使わないため、脳は活性化されません。考える必要がない事柄は脳の成長に寄与しないのです。 家事に取りかかる前に「いつも通り」ではなく、「こうやってみようか?」と手順を少し見直してみましょう。一旦考えて記憶を掘り起こし、組み立てなおした作業手順で体を動かせば、スーパーエイジャーの脳に近づけます。 なにを見直せばいいかわからないという方もいるかもしれません。そんな方は面倒と「後回し」にしている家事を積極的に片づけてみましょう。面倒な家事ほど経験が少ないので、脳番地が一丸となって取り組むので若返りに役立ちます。----------続けるコツ・自動化している家事を「見直し」する・「後回し」の家事を片づける

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■1週間かけて大掃除や模様がえをしてみる 家事は「日常のひとコマ」ですが、脳番地にとっては決してささやかなことではありません。家事は脳番地の全てが活躍できる「ステージ」なのです。 私自身、以前に舞台に役者として出演したことがありました。監督、照明や音声スタッフ、演者、そしてお客さん。大勢でステージをつくり上げる喜びに魅了されたものです。 脳番地という8人の役者のために、ときには1週間くらいかけて「大掃除」や「模様がえ」といった派手なステージを用意してあげましょう。 大掃除は「家まるごと」が対象です。 大掃除の対象部分の一覧表をつくっておくと漏れがありません。以下に項目例を掲載していますので、適宜、項目を追加・削除して使用するといいでしょう。 計画を立て一覧を作成するときは記憶系、視覚系、思考系、伝達系が鍛えられ、きれいになった家を思い浮かべれば感情系が働きます。 部屋の模様がえをするときは、現在と変更後の家具の配置図を起こしましょう。この作業では部屋の広さ、家具の形状などの空間把握が必要となり、理解系が活躍します。 家具を動かす順番を考慮し手際よく進めるのは思考系が鍛えられます。■締切と計画はセット 「1週間」と書いてはいますが、大掃除も模様がえも「1週間以内で必ず終わらせる」という意味ではありません。「1週間単位で取り組む」と考えてください。 作業が1週間で収まらないときは次の1週間を使えばいいのです。 締切と計画はセットです。「締切」という枠があるからこそ、そのなかに、なにをどのように配置したらいいのか計画でき、作業ができる。それがトレーニングになるのです。----------続けるコツ・「脳番地を喜ばせよう」という気持ちが大事・始める前に計画を立てる--------------------加藤 俊徳(かとう・としのり)脳内科医、加藤プラチナクリニック院長新潟県生まれ。医学博士。株式会社「脳の学校」代表。昭和医科大学客員教授。脳科学・MRI脳画像診断の専門家。脳番地トレーニング、助詞強調おんどく法の提唱者。14歳のときに「脳を鍛える方法」を知るために医学部への進学を決意。1991年、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測「fNIRS(エフニルス)」法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科でアルツハイマー病やMRI脳画像の研究に従事。ADHD、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。加藤式MRI脳画像診断法を用いて、脳の成長段階、強み弱みを診断し、これまでに1万人以上を治療。著書には、『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)、『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』(ダイヤモンド社)、『悩みのループから解放される!「執着しない脳」のつくり方』(大和書房)などがある。※「脳番地」(登録第5056139 /第5264859)は脳の学校(登録4979714)の登録商標です。

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脳内科医、加藤プラチナクリニック院長 加藤 俊徳

最終更新:6/4(木) 17:15

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