TSMC、AIブーム背景に予想上回る39%増収-16日の決算に注目

Jane Lanhee Lee

  • 24年10-12月の売上高、前年同期比39%増の8685億台湾ドル
  • ハイテク市場と地政学を巡り25年に高まる不確実性に対処する必要

半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が10日発表した2024年10-12月(第4四半期)の売上高は、市場予想を上回った。人工知能(AI)ハードウエアへの支出が25年も驚異的なペースで持続すると投資家は期待している。

  米国のエヌビディアやアップルなどを顧客とするTSMCの10-12月売上高は、前年同期比39%増の8685億台湾ドル(約4兆1700億円)。予想平均は8547億台湾ドルだった。

  TSMCはAI開発競争から最大級の恩恵を受けている。米オープンAIが対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を22年後半に投入すると、AIブームが本格化。TSMCの時価総額は米国で一時1兆米ドル(約158兆円)を突破した。

  弱気な市場関係者は、生産能力過剰や電力不足の可能性に加え、圧倒的な存在感を示すAIアプリ・サービスの不在を指摘。16日に決算発表を控えるTSMCは、テクノロジー市場と地政学を巡り25年に高まるとみられる不確実性に対処する必要がある。

原題:TSMC’s Sales Beat Estimates in a Boost for AI’s Outlook in 2025 (抜粋)

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