トランプ氏、EUとの貿易合意成立に自信-「急ぐつもりはない」

Kate Sullivan、Donato Paolo Mancini

  • トランプ氏の譲歩探りたい他国もイタリア・米の交渉に注目
Photographer: Alessia Pierdomenico and Al Drago/Bloomberg

トランプ米大統領は17日、欧州連合(EU)との貿易合意成立に自信を示した。イタリアのメローニ首相をホワイトハウスに迎えた際の発言。トランプ氏はただ、自身の懸念が解消されたと確信するまでは、関税を巡る最終的な合意を急ぐつもりはないと示唆した。

  「貿易合意は成立する」とトランプ氏。「そう強く予想している。ただし公正な合意になるだろう」と述べた。

  トランプ氏が警告する高率の関税を回避したい貿易相手国は、対策を急いでいる。トランプ氏は最初の合意が成立する具体的な時期には触れず、「いつかは」実現すると述べるにとどめた。

  「急いではいない」と述べ、「欧州や他の国々と合意をまとめるのに問題はほとんどない」と続けた。

  メローニ首相はイタリアおよびEUの関税免除や軽減を求め、ワシントンを訪問。他の貿易相手国もトランプ氏がどのような譲歩を求めているのかヒントを得ようと、この交渉に注目している。

  イタリアは主要7カ国(G7)のメンバー国であり、メローニ首相は思想的にトランプ氏と近いとされている。貿易戦争が金融市場を揺さぶり、世界経済の低迷がますます懸念されている中で、メローニ氏がトランプ政権とEUの間で橋渡し役を果たす可能性が期待されている。

  トランプ氏が先週、上乗せ関税の適用を90日間延期すると発表して以来、各国は交渉を急いでいる。EUはトランプ氏と妥協できなければ、現行税率の2倍に相当する20%の上乗せ関税を課される。

  トランプ氏は最終的な輸入関税が「基本的に相当な数字」になるとの見通しを示唆。政権の柱としている経済政策を完全に撤回するつもりがないこともほのめかした。

原題:Trump Says He’s Confident of EU Trade Deal But Is In ‘No Rush’(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE

関連記事: