【給付金】4人家族で“子ども2人”なら「最大15万円」って本当? 結局「現金給付」の開始はいつ?“実際にもらえる金額”はいくらなのか…「議長案・国民民主党案・チームみらい案」を比較
社会保障国民会議は、国民の受益と負担に関わる社会保障と税の一体改革について、丁寧かつスピード感をもって進めるために設置されました。 2026年2月26日に第1回の会議が開催され、その後はひと月に3~5回程のペースで行われています。
給付付き税額控除とは、所得税の減税と現金給付を組み合わせたものです。例えば、従来の減税では控除額を10万円とした場合、所得が少なく納税額が4万円の人は4万円分しか軽減されません。一方、給付付き税額控除は4万円が軽減されるだけでなく、不足分の6万円が現金で給付されるというものです。 税と社会保険料の合計金額から、児童手当などの現金給付の金額を控除した金額を年収で割った「純負担率」を、共働き世帯で諸外国と比較すると、図表1のように低所得層の社会保険料負担が重く、家族手当などの現金給付が十分でないことなどの課題があることが分かります。
内閣官房 第1回有識者会議のご指摘を踏まえた純負担率の分析 また、生活保護受給水準をやや上回る世帯においても、負担率が諸外国と比較して高くなっています。なお、高所得層では低くなっており、負担率の累進度が低いことも分かります。 これらのことから、中低所得の現役労働者の負担軽減を通じて手取りを増加させるとともに、年収の壁などによる働き控えを緩和させ、就労促進を図ることを目的として、税額給付付き控除の導入が検討されています。
現在は検討段階であり、具体的な金額は明確に提示されているわけではありません。しかし、低所得の子育て世帯について、純負担率が大きいことから子どもの人数に応じて給付額を加算することが検討されるようになりました。 また、子どもが多いと必要経費が増え生活水準が低くなりやすく、シングルマザーなどの就労支援を実効的に行うために配慮が必要という考えもあります。 一方、子育て世帯のみだけでなく、単身や子育てが終わった世帯、自営業者や生活保護を受給していない低所得の労働者などにも配慮が必要であるという内容の協議もされています。現時点で、3つの具体案が提案されています。それぞれどのような違いがあるのか、具体的に見ていきましょう。 ■議長案 2029年の秋ごろに、所得に連動したきめ細やかな給付の本格導入を目指しています。 そのつなぎとして、物価高を考慮し、できる限り早期に対応する観点から2027年4月1日から2年間、飲食料品にかかる消費税を1%とし、この消費税1%相当分の範囲内で所得に連動したきめ細やかな給付を2027年の秋ごろに先行導入したい考えです。 この先行導入に際し、15歳以下の子どもがいる子育て世帯へ、子どもの人数に応じた加算を行うなどの配慮が行われます。 ■国民民主党案 2026年6月26日に行われた社会保障国民会議で提出された国民民主党の案では、2026年度から給付、2027年度から税額控除を行うことが提案されました。また、図表2のように所得に関わらず、住民税の基礎控除額を50万円引き上げ(5万円の住民税減税)、5万円を社会保険料還付(給付)として行うことが盛り込まれています。
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内閣官房 社会保障国民会議 給付付き税額控除等に関する実務者会議(第17回) 国民民主党提出資料 ■チームみらい案 同じ日に提出されたチームみらいの案の試算値は、図表3の通りです。
内閣官房 社会保障国民会議 給付付き税額控除等に関する実務者会議(第17回) チームみらい提出資料 世帯主と配偶者の年収を1:1とした場合、1人あたりの最大給付額を6万円とすることを提案しました。また、子ども1人あたり年約2万4000円を加算することも盛り込まれています。世帯年収200万円で子どもが2人だった場合、約15万円給付される計算です。
現在は、給与所得を中心に考えられていますが、医療保険において金融所得も考慮する取り組みが進められていることを踏まえ、将来的には給付付き税額控除でも考慮される見込みです。また、預金の利子所得も、本来は検討すべき所得に含まれるとされています。
当初は6月中に意見がまとめられ、高市首相による最終判断が行われる予定でした。しかし、6月24日に発表された中間とりまとめ案で、これまで議論されてこなかった消費税1%案が唐突に出てきたことなどから異論が噴出している状態です。 消費税や社会保障は私たちの生活に直結するものです。今後の動きに注目しましょう。 出典 内閣官房 第1回有識者会議のご指摘を踏まえた純負担率の分析 内閣官房 社会保障国民会議 給付付き税額控除等に関する実務者会議(第17回) 中間とりまとめ(案) 内閣官房 社会保障国民会議 給付付き税額控除等に関する実務者会議(第17回) 国民民主党提出資料 内閣官房 社会保障国民会議 給付付き税額控除等に関する実務者会議(第17回) チームみらい提出資料 執筆者 : 金成時葉 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャルフィールド編集部