(まとめ)日経平均は1,284円安の50,212円で大幅続落 一時節目の5万円台割り込む

2025/11/05

日経平均は205円安の51,291円と続落で寄付きました。前日の米国市場ではハイテク株に売りが出たことで、日本市場も売りが優勢となり、前場は終始下げ幅を拡大しての推移となりました。中ごろには節目の50,000円を割り込むと、2,393円安の49,104円で前引けとなりました。 後場は持ち直し、下げ幅を縮小しての推移となりました。節目の50,000円を境に一進一退で推移し、方向感に欠ける展開となった日経平均は最終的に1,284円安の50,212円で取引を終えました。

新興市場では東証グロース250指数が続落し、0.5%安となりました。

2.個別銘柄等

トヨタ自動車(7203)は3.7%安の3,040円をつけ、反落となりました。5日、2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想の2兆6,600億円から上方修正となる前期比38.5%減の2兆9,300億円を見込むと発表するも、市場予想には届かず売りが優勢となりました。 任天堂(7974)は6.2%高の13,750円をつけ、大幅反発となりました。4日に2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想の3,000億円から上方修正となる前期比25.5%増の3,500億円を見込むと発表し、市場予想平均は下回るもののガイダンスは保守的との見方から買いが優勢となりました。 ヤマハ(7951)は2.9%高の1,021円をつけ、続伸となりました。4日、2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想の225億円から上方修正となる前期比72.3%増の230億円を見込むと発表し、堅調な業績見通しを好感した買いが入りました。 帝人(3401)は9.6%安の1,211円をつけ、3日続落となる大幅安となりました。5日正午、2026年3月期の最終損益が100億円の赤字を見込むと発表し、前期の283億円の黒字から一転して最終赤字となったことが嫌気され売りが優勢となりました。タイヤの補強材などに使うアラミド事業で減損損失を計上したことが主因とされています。

大林組(1802)は一時9.9%高の2,910.5円をつけ、上場来高値を更新しました。5日12時に2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想の1,000億円から上方修正となる前期比2.5%増の1,490億円を見込むと発表し、また市場予想も上回る業績予想となったことが好感され、大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は1,284円(2.5%)安と大幅続落となりました。ここまでの日経平均をけん引していた半導体株など、ハイテク株への売りが重荷となりました。ハイテク株に関しては、11月11日に予定されるソフトバンクグループ(9984)の決算や19日予定の米エヌビディア[NVDA]決算まで、上値を目指す材料に乏しいと考えられ、いったんの調整局面が警戒されます。

明日に向けて、引き続き決算発表に注目で、大引け後には日本製鉄(5401)やダイキン工業(6367)、サンリオ(8136)といった企業の決算が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)

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