イーサリアム、暗号資産の下落を主導──序盤の上昇からの驚くべき反落(CoinDesk JAPAN)

暗号資産市場は米国時間9月5日午前、8月の雇用統計が米連邦準備制度理事会(FRB)による迅速な金融緩和を支持するものであったにもかかわらず、急激に売られた。 先月米国の雇用がわずか2万2000人しか増加しなかったというニュースを受けて、9月後半にFRBがベンチマーク金利を25または50ベーシスポイント引き下げるという期待感から、暗号資産、株式、債券、金を含むすべての市場は当初、上昇基調となった。 しかし、株式市場の開場後、事態はすぐに反転した。下落を主導したのはイーサリアム(ETH)で、わずか数分で4%近く下落し、現在は過去24時間で1.5%安の4279ドルとなっている。 ソラナ(SOL)とエックス・アール・ピー(XRP)も同様の下落幅を見せた。ビットコイン(BTC)はわずかに良いパフォーマンスを示し、2.5%近く下落したが、過去1日ではわずかに高い11万500ドルを維持した。 米国株式も上昇を反転させ、ナスダックは0.6%安、S&P 500は0.7%安となっている。しかし、金は引き続き資金を引きつけており、雇用統計発表後に記録的な高値である3654ドルまで上昇してからはわずかに下落したものの、セッションでは依然として0.9%上昇している。 「過去4カ月間、雇用の伸びはほとんどなかった」と、ネイビー・フェデラル(Navy Federal)のチーフエコノミストであるヘザー・ロング(Heather Long)氏はXに投稿し、次のように続けた。 「連邦準備制度理事会は9月に利下げをしなければならない。そして今や、10月にも再びしなければならないかもしれない」。 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のトレーダーたちは、9月のFRBの利下げ幅に関する意見を変化させた。5日の雇用統計発表の前は、25ベーシスポイントの利下げの可能性がほぼ100%見込まれていたが、現在は86%に減少し、50ベーシスポイントの利下げの可能性に対する期待が14%となった。 トランプ大統領も自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」で意見を述べた。「ジェローム『遅すぎる』パウエル(FRB議長)は、ずっと前に金利を引き下げるべきであった。いつものことながら、彼は『遅すぎる』」。 「ひと月前に労働市場で鳴り響いた警鐘は、さらに大きくなった」と、フィッチ・レーティング(Fitch Ratings)の米国経済調査責任者であるオル・ソノラ(Olu Sonola)氏は述べ、次のように続けた。 「予想を下回る弱い雇用統計は、今月の25ベーシスポイントの利下げをほぼ確実なものにした。短期的には、FRBはインフレが2%の目標からさらに乖離しても、インフレ目標よりも労働市場の安定を優先する可能性が高い。4カ月連続の製造業の雇用喪失が際立っている。関税の不確実性がこの弱さの主要な要因ではないと主張することは困難である」。 暗号資産関連株では、今週の大幅な低迷が続いている。コインベース(Coinbase)は4%安、サークル(Circle)は7.5%安、ストラテジー(Strategy)は1.5%安、マラ・ホールディングス(MARA Holdings)は3.2%安となっている。 主要なイーサリアムトレジャリー企業のビットマイン・イマージョン(Bitmine Immersion)とシャープリンク・ゲーミング(Sharplink Gaming)は、それぞれ5.4%と6%下落した。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:Ether Leads Crumbling Crypto Prices in Shocking Reversal From Early Rally

CoinDesk Japan 編集部

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