カシュカリ総裁、米金利据え置きを支持-関税の影響明確になるまで
Alister Bull、Catarina Saraiva
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は27日、貿易戦争による不確実性やインフレ期待を守ることが「極めて重要」との認識を踏まえると、慎重な対応が必要になるとの主張をあらためて強調した。
日本銀行金融研究所のイベントに出席したカシュカリ氏は、トランプ米大統領の関税措置がインフレに及ぼす影響を一過性のショックとみなすか、あるいは長期的に続く環境ととらえるかについて、政策当局者の間で「健全な議論」が行われていると語った。
同氏は準備原稿で、「交渉が完全に決着するまで数カ月から数年かかる可能性がある」と述べ、中間財に対する関税の影響が波及するには時間を要するほか、インフレ期待が不安定化するリスクは時間の経過とともに高まる恐れがあると指摘した。
さらに「関税の見通しや物価への影響がより明確になるまで、これらの議論は、現在やや景気抑制的だと思われる政策金利を維持する上での判断材料になる」とも述べ、「長期的なインフレ期待を守ることが極めて重要と考えており、こうした見解には説得力がある」と続けた。
カシュカリ氏は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で議決権を有していない。
原題:Kashkari Favors Maintaining Fed Rates Until More Tariff Clarity
(抜粋)
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