米消費者のインフレ予想急上昇、トランプ関税を懸念=ミシガン大調査

米ミシガン大学が10日に発表した1月の消費者の1年先の期待インフレ率(速報値)は3.3%と、前月の2.8%から上昇し、昨年5月以来の高水準となった。2022年8月撮影(2025年 ロイター/Sarah Silbiger)

[ワシントン 10日 ロイター] - 米ミシガン大学が10日に発表した1月の消費者の1年先の期待インフレ率(速報値)は3.3%と、前月の2.8%から上昇し、昨年5月以来の高水準となった。トランプ次期米大統領が導入を表明している広範な関税措置による物価上昇への懸念が背景にあるとみられる。

1年先の期待インフレ率は、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)に先立つ2年間に見られた2.3─3.0%を上回った。

5年先の期待インフレ率も3.3%。 前月の3.0%から上昇し、2008年6月以来の高水準となった。

ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏によると、インフレ見通しは短期的にも長期的にも人口統計上の複数のグループで上昇したが、低所得層と無党派層の上昇が顕著だった。

パンテオン・マクロエコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、オリバー・アレン氏は「消費者が関税措置による物価上昇を予想していることが示された」としている。

1月の消費者信頼感指数は73.2と、前月の74.0から低下。予想は73.8だった。

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