NPB複数球団の選手がオンラインカジノ利用 今週中にも結果や対応など公表
NPB複数球団の選手がオンラインカジノを利用していたことが26日、分かった。複数の球団関係者が認めた。
オンラインカジノを巡っては、オリックス・山岡泰輔投手(29)が海外でカジノのライセンスを取得しているサイトが運営するポーカーゲームのトーナメント大会に参加したコンプライアンス違反の疑いが発覚。球団は21日に当面の間、活動自粛を命じていると発表した。NPBは全球団に対し、オンラインカジノを利用したことがある関係者がいる場合、自主的に名乗り出るように要請していた。
要請を受け、オリックス以外の他球団も注意喚起や聞き取り調査を実施。NPBは25日に複数球団から回答があったことを明かし、カジノ利用者がいた場合は時期、金額、常習性の有無などを精査した上で、早ければ今週中にも結果や対応などを公表するとしていた。
NPBは、野球賭博行為などを禁止する野球協約180条(違反していた場合は1年以上5年未満、または無期限の失格処分)や、八百長行為とみなされる同177条(同、永久失格処分)などに抵触していないかを徹底調査する方針。野球協約が禁じる行為に該当すればNPBが処分を決め、それ以外のケースは各球団に一任する見通しだ。
◆球界のオンラインカジノ利用を巡る経緯
▽18日 オリックス・小浜裕一球団本部長が山岡と面談。利用の事実を把握したため、宮崎キャンプから帰阪させる。
▽20日 オリックスが選手、スタッフ、チーム全員に対面で調査。現時点で山岡のほかに利用した関係者がいないことを確認。またNPBはプロ野球12球団に対し、利用したことがある関係者がいる場合、自主的に名乗り出るよう要請。
▽21日 山岡が、大阪府警に相談。違法性の認識はなかったというが、球団は山岡に事実上、無期限の活動自粛を命じたと発表した。またオリックスは今後も警察やNPBに協力すると同時に、コンプライアンス研修の頻度を高めるなど、対応を徹底していく方針を示した。
▽25日 NPBの中村勝彦事務局長が都内で取材に応じ、複数球団から回答があったことを明かす。結果や対応の公表は今週中とした。
◆オンラインカジノとは スマートフォンやパソコンなどを通じてオンライン上でゲームを行い、その結果に対して現金や暗号資産、電子マネーなどを賭けるもの。スロットマシーンやカードゲームなどだけではなく、スポーツや格闘技の勝敗を当てるものも存在する。サイトの多くは海外で運営されており、その国では合法であっても日本国内からアクセスして賭博行為を行うことは違法。最近ではお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるまなどお笑い芸人がプレーしていたことが明らかになり、芸能活動を自粛している。