「過去最悪クラスの出来」ソシエダの不甲斐ない敗北によって久保建英に対しても現地メディアからは厳しい評価!「挑戦は止めなかったが…」(THE DIGEST)
現地時間4月23日に行なわれたラ・リーガ第33節、レアル・ソシエダはアラベスに0-1で敗れ、連続未勝利が3試合(1分け2敗)に伸びている。 【動画】ファンのサイン攻めに丁寧に対応する久保 降格の危機にあるチームとのアウェーマッチ、内容の乏しいプレーの中でも幾度かチャンスを迎えたソシエダだったが、これを活かせないまま、65分にセットプレーから先制ゴールを献上。最後までこのビハインドを挽回できず、来季の欧州カップ戦圏内を狙う上で、痛い敗北(今季15敗目)を喫することとなった。 先発出場の久保建英は、厳しいマークを受けながらも技術とスピードで状況打破を試み、こぼれ球を拾っての惜しいシュートを放つなど奮闘したが、失点後にオリ・オスカルソンと交代。65分間のプレーで、ボールタッチ44回、シュート2回(枠外1回、ブロック1回)、パス20回(成功16回)、ドリブル6回(成功4回)、ボールロスト2回、インターセプト1回、ボール奪取6回、地上デュエル10回(勝利6回)、空中デュエル1回(勝利なし)、被ファウル2回というスタッツを記録している(データ専門サイト『FOTMOB』より)。 ソシエダは公式サイトで「60分頃には、久保が左足で放ったシュートがゴールポストのすぐ近くに飛んだ」と綴り、彼が数少ない得点機に絡んだことを伝えたが、マドリードのスポーツ紙『MARCA』もこの場面に注目し、「久保に絶好のチャンスが訪れ、ホームチームの守備陣がクリアしたボールが彼の前に転がったところを、左足で強烈なシュートを放ったが、ボールはGKアントニオ・シベラが守るゴールの左ポストをかすめて逸れていった。シベラはそれを見て安堵の息をついた」と報じた。 ただ、彼のプレーに対する具体的な言及はこれだけに止まり、ライブ実況の記事では前半に「ラ・レアルは苦戦しているわけではないものの、プレーのギアを上げることもできず。久保の存在感も見えず、これはイマノル・アルグアシル監督率いるチームにとっては良くない兆候だ」「久保は(マーカーの)マヌ・サンチェスをかわせない。現時点ではアラベスのDFが対人戦を制している」と、背番号14についてネガティブに記している。 同じマドリードのスポーツ紙『as』は、「日本人選手にはかなり厳しいマークがついた」と伝えて、彼には3点満点の採点で、セルヒオ・ゴメス(2)を除く他の全てのチームメイトと同様に「1」を付与。個別評価も、「マヌ・サンチェスの非常に厳しいマークで封じ込められた。リーグ終盤に差しかかる中で、彼はベストな状態にはなく、その影響をラ・レアルも受けることに。久保が精彩を欠いたことで、チームの攻撃からは閃きがなくなった。彼からは、メンタル面の不安も見て取れた」とネガティブな内容となった。 対してバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』は、この右ウィンガーの働きを「積極的」と好意的に表現したが、寸評では「日本人選手は試合を通じて挑戦を止めることはなかったが、チームが彼を必要としていたこの試合で、前に進むことができず、プレーには正確さを欠いていた」と、その姿勢が効果的なプレーには結びつかなかったことを強調している。 そしてソシエダの地元バスク・ギプスコアの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は、「ラ・レアルはどん底に落ちた」と報じ、選手に対しても10点満点の採点で「3」が最高という酷評ぶり。久保に対しては他の多くのチームメイト同様に「1」の最低点を与え、「酷いプレー。彼がこれまで見せた中でも最悪クラスの出来だった。唯一のチャンスも情けない形で決められず。何も貢献できていなかったため、0-1とされた時点で交代させられた」と切り捨てた。 ちなみに同メディアは、試合後にスタンドから罵声を浴びせ続けたサポーターとキャプテンのミケル・オジャルサバルが口論を始めた場面について、「この瞬間、緊張感が明らかに高まっていることに気づいたのは、チームメイトの久保だった。彼はオジャルサバルの元に駆け寄り、何が起こっているのかを見守ったが、口論には加担しなかった」と伝えている。 構成●THE DIGEST編集部