NY市場サマリー(25日)株続伸・ドル下落、利回り低下受け

<為替> ドルが2年ぶりの高値から反落した。トランプ次期米大統領が著名投資家スコット・ベッセント氏を財務長官に指名し、米国債利回りが低下したことが材料となった。

ユーロは0.83%高の1.0503ドル。22日に2022年11月30日以来の最安値に下落したが、値を戻した。

ドル/円は0.37%下落し154.16円となった。

トレーダーらは著名ヘッジファンドマネージャーだったベッセント氏を財政保守派とみている。一方で同氏は強いドルを公然と支持し、関税にも賛成であるため、ドル下落は一時的なものである可能性もある。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは9万4749.00ドル。22日終盤の水準を5%近く下回っている。心理的節目となる10万ドルの大台を前に利益確定売りが出たとみられる。

<債券> 利回りが低下した。トランプ次期米大統領が著名投資家スコット・ベッセント氏を財務長官に指名したことを受け、米国の財政軌道が懸念されていたよりも緩やかなものになるとの見方が浮上した。

指標となる10年債利回りは4.269%。一時、6日以来の低水準を付けた。

2年債利回りは4.274%。30年債利回りは7日以来の低水準となる4.451%を付けた。

2年債と10年債の利回り格差は、短期ゾーンの利回りが長期ゾーンを約0.5ベーシスポイント(bp)上回ったことで、わずかに逆転した。

<株式> 主要株価3指数が続伸して取引を終えた。トランプ次期大統領が著名投資家のスコット・ベッセント氏を財務長官に指名したことを受けた米国債利回りの低下を好感した。

中小型株で構成するラッセル2000指数(.RUT), opens new tabは過去最高値を更新した。
一方、イスラエルとイランの支援を受けるレバノンの武装組織ヒズボラの停戦を巡る合意が間近となったことが伝わり、原油安を背景にエネルギー株指数(.SPNY), opens new tabは2%下落した。

ラッセル2000指数は3年ぶりに取引時間中の最高値を更新。国債利回りが30年債を中心に急低下したことを好感した。

第3・四半期決算発表を延期した百貨店大手メーシーズ(M.N), opens new tabは2.2%下落した。

<金先物> リスク投資意欲の回復を受けて利益確定の売りが活発となり、6営業日ぶりに反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前週末比93.70ドル(3.45%)安の1オンス=2618.50ドル。

<米原油先物> 中東やウクライナの情勢を背景とした供給不安が後退し、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は前週末比2.30ドル(3.23%)安の1バレル=68.94ドルだった。2月物は2.19ドル安の68.58ドル。

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