【なるべく週刊エモト】2軍落ちの巨人・戸郷翔征、今すべきは「とにかくリセット」

11日の広島戦で四回途中で降板後、ベンチで天を見上げる巨人・戸郷翔征

サンケイスポーツ専属評論家の江本孟紀氏(77)が、巨人・戸郷翔征投手(25)のファーム落ちを分析。練習量と投球フォームを見直すべきだと、シビアなエールを送った。(構成=内井義隆)

--戸郷は登板3試合、計17失点でした

「まだ25歳。2022年から3年連続12勝。少なくとも5~6年、2桁勝利を続けるべきエース級が、開幕早々にいなくなる。これは考えないといかん」

--お願いします

「まずキャンプでは、実績を残した投手たちの練習を踏襲したのか。あるいは、投げ込まない今どきのやり方だったのか」

--おそらく後者

「1日200球以上の投げ込みを3度やって、オープン戦でも2試合に完投して、開幕を迎えたのか」

--その形跡もナシ

「聞くところによると今の人は、何球投げて、どんなメニューをこなして、食事、栄養面などもどうだったか、逐一、データにとっているらしい。われわれのときは日記すら、つけていなかったけど…」

--そうでしたか

「結局のところ、規則正しい生活より、練習の量なんだよ。ピッチングの量、ランニングの量。それらが足りていたのか、いよいよ検証すべきではないかな」

--はい

「それと大切なのは、投球フォームだ。ピッチャーをやった者から見ると、あんな投げ方で大丈夫かいなというほどだった。なにしろ手投げで、タイミングも均一だからね」

--4日の阪神戦の評論でも、そう指摘されていました

「ここまでやれてきたのは、素質にほかならないけど、あそこまでボロボロに打たれているようでは、見直す必要があるぞ」

--わかりました

「とにかくリセット。体づくり、フォームづくりから出直すしかない。それこそが実は、復活への近道なんだ」

--急がば回れ

「チームのため、ペナントレースを面白くするため、早く復帰を。何より本人のためだと、エールを送るよ」

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