NY市場サマリー(29日)ダウ300ドル高、利回り低下・ドル上昇
<為替> ドルが上昇。米国が自動車関税の影響軽減に向けた措置を打ち出したことや、一部貿易相手国との貿易交渉合意への期待が追い風となった。
ラトニック米商務長官は29日、25%の自動車・部品に対する追加関税の影響を軽減する措置を発表した。米国内で車両を生産する全ての自動車メーカーが対象で、自動車部品のサプライチェーンを米国に回帰するために猶予を与えることが目的。トランプ大統領が同日、大統領令に署名する見通し。 もっと見る
また、ラトニック長官は国名は明かさなかったものの、政権がすでに1カ国と貿易協定で合意していると明らかにした。ベッセント米財務長官も28日、日本を含む主要貿易相手国との交渉が「非常に好調」に進んでおり、最初の貿易合意はインドとの間で締結される可能性が高いとの見通しを示していた。 もっと見る
終盤の取引で、ドル/円は0.2%高の142.22円。しかし4月としては5%超下落し、月間での下げは昨年7月以来最大となる見通し。
<債券> 軟調な米経済指標を受け10年債利回りが3週間ぶりの水準に低下した。
この日発表の米経済指標では、3月の雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が2024年9月以来の低水準となったほか、コンファレンス・ボード(CB)発表の4月の消費者信頼感指数が20年5月以来の低水準を付けた。 もっと見る
今週は労働省が5月2日に4月の雇用統計を発表。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを再開する時期を見極めようと注目されている。
終盤の取引で米10年債利回りは3.5ベーシスポイント(bp)低下の4.181%。4月8日以来の低水準を付けた。
2年債利回りは2.1bp低下の3.664%。一時は3.648%と、4月7日以来の低水準を付けた。
<株式> 上昇して取引を終えた。投資家が企業決算や経済指標、貿易政策の変更など最新動向を見極める中、プラス圏とマイナス圏を行き来する展開だった。
ベッセント財務長官は29日、関税措置の影響で、中国では1000万人の雇用が失われる可能性があるとする一方、日本やインドを含む他の国々との貿易交渉の進展を示唆した。 もっと見る
また、ラトニック商務長官は同日、25%の自動車・部品に対する追加関税の影響を軽減する措置を発表。トランプ大統領が取引終了直前に大統領令に署名した。 もっと見る
自動車株は反応薄で、ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabは0.6%下落。この日発表した四半期決算は好調だったものの、通期の業績予想を撤回し、関税による先行き不透明感を反映した。 もっと見る
国際貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)(UPS.N), opens new tabは決算発表後に0.4%下落。最大顧客アマゾン・ドット・コム(AMZN.O), opens new tab向け配送の減少を見込み、2万人を削減すると発表した。 もっと見る
<金先物> 安全資産としての金買いが一服し、反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比14.10ドル(0.42%)安の1オンス=3333.60ドル。
<米原油先物> 需給緩和懸念が広がる中で売られ、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前日清算値(終値に相当)比1.63ドル(2.63%)安の1バレル=60.42ドルだった。7月物は1.53ドル安の59.84ドル。
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