C大阪、ドラマに次ぐドラマで12連敗中“ホーム鹿島戦”に勝利!! 度重なる得点取り消し→ATにPK失敗も、90+12分に超劇的決勝弾
J1リーグは12日、第10節を各地で行い、セレッソ大阪が鹿島アントラーズに1-0で勝利した。C大阪は試合を通じて何度もゴールを揺らしながらもオフサイドにことごとく阻まれ、後半45+11分にはPKを止められるという試練もあったが、同45+12分にDF進藤亮佑が劇的な決勝ゴール。2011年以降J1でのホーム鹿島戦に12連敗していたが、ドラマティックな形で待望の白星を収めた。
ホームのC大阪は前々節・岡山戦で負傷交代し、前節・広島戦を欠場したGK福井光輝が2試合ぶりに先発復帰した。対する鹿島はPK戦で敗退した9日のルヴァン杯2回戦・山口戦にフル出場したDF濃野公人が今季初めてメンバーを外れ、DF小池龍太が2試合ぶりに先発登録。ところが試合直前のアクシデントで小池が出場できなくなり、DF津久井佳祐が急遽右SBで先発した。またFW師岡柊生も開幕節・湘南戦以来の先発入りとなった。
試合は前半8分、アウェーの鹿島が最初のチャンスを作った。左サイドを攻め上がったDF安西幸輝が斜めのパスを差し込み、古巣対戦のFWレオ・セアラが前を向きながらポストプレーでつなぐと、中に絞ってきた安西が右足シュート。だが、これは福井の正面に飛び、ゴールには至らなかった。
対するC大阪は前半44分、MF北野颯太が右サイドにスルーパスを通し、FWルーカス・フェルナンデスが縦に突破すると、クロスにレオ・セアラが反応。こぼれ球に北野、DF登里享平が飛び込む波状攻撃となったが、いずれも鹿島守備陣に阻まれた。さらに直後、登里のクロスにMF中島元彦が反応したが、右足ワンタッチシュートは枠外。0-0のままハーフタイムを迎えた。
後半最初の決定機も鹿島だった。6分、左サイドを攻め上がったMF松村優太が中央にパスを差し込み、これをレオ・セアラが収めると、FW鈴木優磨がつないだパスが右サイドへ。ここで待っていた師岡が左足で狙ったが、わずかに左に外れ、先制の絶好のチャンスを逃した。
するとC大阪は後半10分、L・フェルナンデスの左CKで鹿島ゴール前を攻め込み、相手のクリアを拾ったL・フェルナンデスが再びクロスを送り込むと、これに反応したFWラファエル・ハットンがヘディングシュートでゴールに流し込んだ。だが、そこでVARが介入。オフサイドがあったとしてゴールは取り消された。
0-0のまま時間が過ぎる中、先に動いたのは鹿島の鬼木達監督。後半19分、鈴木と松村に代わってFWチャヴリッチとMFターレス・ブレーネルを投入した。すると直後の同20分、C大阪は北野の縦パスがハットンの足元に収まり、ゴール前のパスに走り込んだL・フェルナンデスがゴールに沈めたが、これもハットンにオフサイドがあったとしてゴールは認められなかった。
さらにC大阪は後半22分、左サイドの高い位置で獲得したFKを一度は北野が蹴ると見せかけ、L・フェルナンデスがゴール前に送り込むと、これに反応したDF進藤亮佑がヘディングでねじ込む。だが、ここでもVARが介入。進藤はVARモニターを描くゴールパフォーマンスで喜びを爆発させていたが、またもオフサイドでゴールを取り消される形となった。
それでもC大阪の勢いは止まらず、後半29分にはDF奥田勇斗のロングフィードが前線のハットンに収まり、FWチアゴ・アンドラーデとのパス交換からハットンが右足でコントロールショット。だが、ゴール右隅を突いたボールはGK早川友基のスーパーセーブに阻まれた。
さらに攻めるC大阪は後半アディショナルタイム4分、左サイドを突破したMF本間至恩のクロスをMF田中駿汰がヘディングでゴールに押し込んだが、オフサイドポジションのハットンがボールをまたぐ形でプレーに関与したとして、またもゴールならず。同5分にもL・フェルナンデスのスルーパスにハットンが抜け出し、ゴールに沈めたが、これもオフサイドの判定が下された。
そんなC大阪は後半アディショナルタイム8分、本間との連係からエリア内に侵入したL・フェルナンデスが鋭い切り返しで相手をかわすと、ブレーネルとの接触で転倒。土壇場でPKを獲得した。ところが試合はまだ決まらない。鹿島側の抗議で試合が一時中断した後、同90+11分にハットンがPKを蹴ったが、これはGK早川のスーパーセーブに阻まれた。 それでも最後の最後にドラマが待っていた。後半アディショナルタイム12分、C大阪はPKによって獲得した左CKをL・フェルナンデスがゴール前に送り込むと、鹿島のレオ・セアラがクリアし損ねたボールがファーサイドに流れ、これに進藤が反応。右足で冷静にゴールに押し込むと、今度はゴールが認められ、試合を決める決勝点が決まった。★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!●2025シーズンJリーグ特集