ＵＳスチールの大株主ペントウォーター、アクティビストの提案に反対

米鉄鋼大手ＵＳスチールの３番目の大株主であるペントウォーター・キャピタル・マネジメントは、アクティビスト（物言う投資家）として知られるアンコラ・ホールディングス・グループによるＵＳスチール取締役会刷新の試みに反対する考えを明らかにした。

　　ペントウォーターはＵＳスチールの現取締役会と経営陣を支持すると表明。取締役刷新とデービッド・ブリット最高経営責任者（ＣＥＯ）の解任を目指すアンコラのみ取り組みを拒否するとした。

　　ペントウォーターの創業者、マット・ハルバウワーＣＥＯは28日の電話インタビューで、「ペントウォーターはＵＳスチールの取締役会と経営陣が正しい戦略的決定を行っていると信じており、合併反対派の取締役候補を支持しない」と述べた。

　　アンコラはＵＳスチールに日本製鉄との合併断念を迫る意向を示し、鉄鋼業界のベテラン、アラン・ケステンバウム氏ら９人をＵＳスチールの取締役候補に指名している。ステルコ・ホールディングスでＣＥＯを務めた経歴を持つケステンバウム氏は27日に、ＵＳスチールを「立て直す」計画について明らかにした。

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　　ブルームバーグの集計データによると、ペントウォーターは昨年９月時点でＵＳスチール株の8.9％を保有しており、ブラックロックとバンガード・グループに次ぐ３番目の大株主。フロリダ州ネープルズに拠点を置くペントウォーターは、ＵＳスチールが競合他社にプレミアム価格で売却されるとの臆測が飛び交う中で、2023年後半に同社株を購入した投資家の一社。

原題：Major US Steel Investor Pentwater Opposes Ancora Proxy Proposal（抜粋）