〈群馬・中3父親殺害〉「1か月前にも家庭内トラブル」精神科医の父親を何度も刺した15歳サッカー少年、母と娘の帰省中に起きた悲劇「細身で無口」「まだ新築なのに…」(集英社オンライン)
県警によると、生徒は14日午後10時すぎにJR桐生駅前の交番に「父親を刺した」と自首してきた。警察官が自宅へ行くと父親はすでに死亡していた。 「自宅から包丁が見つかり、これが凶器とみられます。父親の遺体の傷は首や腹など約10か所に及んでいました。生徒は容疑を『間違いない』と認めており、13日に父親を刺したという供述をしています」(捜査関係者) 男子生徒は両親と妹の4人暮らしで、母親と妹は県外の実家に帰省し、事件当時は父親と生徒の2人だけだったとみられるという。 現場はJR桐生駅から徒歩約15分の距離にある閑静な住宅街で、近所の人は13日ごろの異変に気がつかなかったと話す。 「14日夜の10時半ごろにサイレンが聞こえ、救急車と消防車が来ました。付近は老人ホームが多いのでどこかの施設で急病人が出たのかと思いましたが、外を見たら警察官がいて、遠回しに『泥棒ではないんですが...』という説明をされました。 あの家で、日頃から何か言い合う声だったりとかは聞いたこともないです。13日も何か物が落ちたりぶつかったりする音もしませんでしたね」(近所の60代男性) 別の近所の40代女性は亡くなった父親のAさんについて、 「すごい細身な男性でとにかく無口でした。ゴミ捨ての時に見かける程度で、あいさつしても会釈をするだけ。町内会の用事で会っても『はい』『ありがとうございます』とか、最低限の会話しかしなかったです」と話す。
亡くなった父親は2003年に福島県内の医大を卒業して精神科の専門医になり、県内の病院で勤務医をしていたとみられる。現場となった自宅は3年前に新しく建てられ、一家はその時に引っ越してきたという。 「もともと現場のそばに亡くなったお医者さんの実家があって彼はそこで育ったんです。そのお父さん(生徒の祖父)は市役所の職員でいい人でしたけど、その時代からこの近所とはあまり付き合いがなく、ちょっと浮いた存在ではありました。 その祖父が家のそばの土地を買ってずっと更地だったんですけど、祖父が亡くなった前後から工事が始まって家が建って、息子(被害者)の一家が住み始めたんです。まだ家も新しいのに…」(近所の70代男性) 「新しい家ができてからだと思いますが、被害者のお父様が亡くなりました。そのことに近所の住民も全然気づかず、わかってから地区の組長がお線香をあげに行こうとしたそうですが、被害者に断られたそうで、代替わりしたタイミングで全く付き合いもなくなっていました。あの一軒だけベールに包まれていたみたいです」(60代男性) 近所との付き合いが少なく、普段物音が聞こえることもない被害者宅では約1か月前に異変があったという。 「先月、あの家にパトカーが来て鑑識のような警察官も中に入っていったのが近所の人に目撃されています。通報があったようで、警察は『家庭内トラブル』として扱ったようです」(大手紙社会部記者) 毎日新聞によると、男子生徒はサッカー部所属で、最後の大会を終え引退したばかり。同級生は「学校で問題を起こしたことはなく、家庭の話やトラブルも聞いたことがない」と話しているという。 自宅の庭先には使いこまれたサッカーボールが放置されていた。受験を控えた夏休みに中学3年生の息子と父親の間に何があったのか。動機の解明が待たれる。 ※「集英社オンライン」では、今回の記事についてのご意見、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。 メールアドレス: [email protected] X(旧Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
集英社オンライン編集部ニュース班