日本はもう謝罪し続けるべきではなく未来を見るべきだ
今年は戦後80周年に当たります。日本では今年の8月も メディアでは日本の第二次世界大戦における加害責任を問う意見が 掲載されており、 テレビでは日本人が戦争の被害者であったと言う側面を特に強調するコンテンツが放送されていました。
しかし欧州にいると毎年夏に繰り返される日本の戦争責任を強調するのには大変な違和感を感じます。
イギリスではかつては第二次世界大戦の選手記念日や戦没者記念日になると日本の戦争責任や日本軍の捕虜になった人々の体験談を語ることが一般的でした。
1980年代はまだ日本と実際に戦った人々が生存していたので、天皇陛下の戦争責任を問う意見や日本人がどれだけ残酷であったかと言うことを表現する人々がたくさんいたのです。 天皇陛下が放映した際には生卵を投げられると言う事件までありました。
ところがここ最近はそのような見解が大きく変わっています。
まずイギリスはアジア太平洋の安全保障を懸念しているので今やイギリスにとって日本は重要なパートナーであり、日英同盟が復活しつつある状況なのです。
1980年代には炭鉱や重工業を閉鎖したイギリスは日本企業を誘致して雇用を作ってもらい多くの国民を救済しました。
実は私の配偶者の地元も日産自動車が誘致されたことで多くの雇用が作られ鉄工所や炭鉱の閉鎖で失業した人々が救済されたと言うところです。
当時は多くの人が日本人に対して良い印象を持っていませんでした。 地元の人や親戚が実際に日本人と戦ったり捕虜になっていたからです。
しかし日本企業は地元の人を尊重して非常に忍耐強く業務を展開し、 日本人はイギリスでの信頼を勝ち取ってきました。 イギリスでも日本製品の評判は大変良く、 カスタマーサービスも素晴らしいので日本人のイメージは変わって行きました。
そして2000年頃からは日本のアニメや日本食が大人気です。 今や日本と言うのはイギリスだけではなく欧州の若い人たちにとっては最もクールで面白い国の1つです。
世代が入れ替わってきたこともあり、現在イギリスだけではなく他の先進国における日本に対する見解は大きく変わってきています。
日本がかつてアメリカと戦ったと言うことを意識している若い世代は非常に少なく、 日本の戦争責任を問うような人もいません。 現代の日本人は当時の日本人ではなく戦争を起こしたわけでもなく、 アニメやJ-Popやちょっと変わったガジェットを好む平和的で面白い人々です。
世論調査を見ても日本は各国で最も信頼されており印象の良い国であります。 中国は正反対で、 ロシアや南アジアの国々のように多くの国で最も信用されていない国です。
日本に対する見方はこのように変わってきており今やアジア太平洋の安定性や各国の協調性をつなぐ役割が期待されています。
そして日本は重要なパートナーであり世界の平和を一緒に守っていこうと言う意識なのです。
若い世代は特に日本と一緒に働くことにとても前向きです。
そして日本の読者の皆さんは驚かれるかもしれませんが実は中国や韓国、東南アジアの人々も実は日本の戦争責任なんて気にしていません。
今やと言うよりも実はもう25年以上前からそんな調子です。
私は実際に中国にしばらく滞在していたこともあります。 勉強や仕事で韓国や東南アジアの人ともずいぶん交流してきましたが、 一般の人々が興味があるのは日本の芸能界やおしゃれなファッション、 日本で流行しているケーキやアニメ、可愛い子やイケメンであって、 戦争はもう遠い昔の話で 歴史の教科書で勉強すると言うものです。
皆つまらない歴史のお勉強よりも楽しいことやケーキやおしゃれの方が好きなのです。
私が現地にいた頃は実際に戦時中に子供だった人や戦争経験者の人たちも「今は時代が違うし、昔の事はどうでもいいんだよ。あんた産まれてなかったでしょ?今の人には関係ないよ」と言うふうに言っていたので大変驚かされました。
各国の政府は政治の道具として日本の戦争責任を強調していたりしますが、 あれはあくまでプロパガンダで一般の人はそうは思っていないのです。
令和 7年度全国戦没者追悼式での石破首相 首相官邸HPより
そんな中で日本の戦争責任をやたらと強調する石破首相には違和感しか感じないのです。