三菱自、日産の米工場へ共同投資を検討 今期3割の営業減益
5月8日、 三菱自動車工業の加藤隆雄社長(写真)は決算会見で、連合を組む日産自動車の米国工場に共同で投資し、スポーツ多目的車(SUV)をそれぞれのブランドで生産することを検討していくと明らかにした。仏パリで2023年12月撮影(2025年 ロイター/Stephanie Lecocq)
[東京 8日 ロイター] - 三菱自動車工業(7211.T), opens new tabの加藤隆雄社長は8日の決算会見で、連合を組む日産自動車(7201.T), opens new tabの米国工場に共同で投資し、スポーツ多目的車(SUV)をそれぞれのブランドで生産することを検討していくと明らかにした。
加藤社長は「(米国の)関税への対策という意味合いはある」と狙いを説明。一方で「米国は主要な市場だが現地生産がなく、販売するマーケットで生産をしていく考え方は非常に大事だと思っている」とした。投資額や生産車種など詳細は今後詰める。
三菱自動車はこの日、2026年3月期の連結営業利益が前年比28%減の1000億円になるとの見通しを発表した。IBESがまとめたアナリスト13人の予想平均1404億円を下回った。
東南アジアを中心に販売増を見込むものの、円高が営業利益を510億円圧迫する。米国の関税は400億円の減益要因として織り込んだ。1年を通じて課税されると想定し、値上がりによる台数減、一定のコスト削減も見込んだ。
加藤社長は「今期の業績は現段階ですべてを見通すことは困難であり、毎四半期ごとに見直していく」と語った。
*決算数字は[USN:XB06P60GG]をご覧ください
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