なにわ男子・長尾謙杜は「才蔵だ!」と呼ばれたい…俳優としての目標は名前の由来の「あの人」を演じること

 人々が 飢饉(ききん) と 疫病(えきびょう) に苦しめられた室町時代の京都を舞台に、権力と戦う人々の姿を描いた映画「 室町無頼(むろまちぶらい) 」(17日公開)で、長尾謙杜さんは主人公とともに幕府軍に戦いを挑む青年・ 才蔵(さいぞう) を演じた。

なにわ男子の長尾謙杜さん

 「自分にとってターニングポイントになるような作品にしたいと思い、全力で頑張った。街中で『才蔵だ!』と言ってもらえるようになったらうれしい」と語る。

 身長よりも長い6尺(約180cm)の棒を自在に操って戦う「棒術」が得意な才蔵を演じるため、撮影の3か月前からアクションのトレーニングを始めた。その内容について尋ねると、「実はひどい話があって…」と真剣な様子で切り出した。

 ある日、アクションの指導役と一緒に、六尺棒で何百回も素振りをしていた時のこと。軽々と素振りをこなす指導役の様子に感激し、棒を持たせてもらうと、「すごく軽かった」という。「僕のはめちゃくちゃ重かったのに…。ちょっと腹立ちましたね」と 愛嬌(あいきょう) たっぷりに笑った。

今後の目標は…

 7人組アイドルグループ「なにわ男子」の最年少メンバーとして活躍しつつ、数々の映画やドラマにも出演。22歳ながら、俳優としても着実に幅を広げてきた。

 ただ、本格的なアクションを伴う演技は、今回が初めてだったという。最初に台本を読んだ時は、人間離れした才蔵の動きに戸惑ったというが、「難しいけど、できたらすごいかっこいいなと思って、テンションが上がった。撮影が進むにつれて、どんどん役が自分のものになっていった」と手応えを語る。

 俳優としての今後の目標は「大河ドラマでの主演」。自身の名前の由来にもなっている上杉謙信役を演じたいという。その力強く輝く瞳には、新たな挑戦で得た、俳優としての確かな自信が宿っていた。

(文・真崎公美 写真・杉本昌大)

プロフィル

ながお・けんと  2002年8月15日生まれ。大阪府出身。NHKの大河ドラマ「どうする家康」に出演するなど俳優としても活躍し、4月公開予定の映画「おいしくて泣くとき」では主演を務める。現在は、昨年11月から始まった「なにわ男子」初のアジアツアーの真っ最中。

関連記事: