12歳少女に3時間半の取り調べ「触っただろう」自白誘導か、保護者同席も認められず…兵庫県弁護士会が県警に警告
自白を誘導するような長時間の取り調べがおこなわれたことは人権上の問題があるとして、兵庫県弁護士会は、兵庫県警本部と明石署に対して、人権救済申し立てに基づく警告を出した。警告は3月27日付。
弁護士会によると、明石署は2024年2月28日の午後4時20分ころから午後8時ころまで、当時12歳の小学6年の少女に対し、3時間半以上にわたり自白を迫る取り調べをおこなったという。
弁護士会は、14歳未満の少年に対する触法調査について、虚偽の自白に陥る危険性があると指摘し、「看過し得ない重大な人権上の問題」があるとした。
●「覚えていません」否認する少女に誘導的な取り調べか
弁護士会によると、同級生から「陰部を触られた」との被害申告を受けて実施された触法調査で、少女は約3時間半にわたる触法調査(取り調べ)を受けた。
「覚えていません」「何のことかわかりません」と否定する少女に対し、警察は「触っただろう」などと誘導するかのような取り調べをおこなったという。
次第に、少女が「叩いたかもしれません」と答えるようになると、警察は「叩いたということは触ったということ」とし、「陰部を触った」とする内容の調書を作成したとされる。
さらに、全身の写真が6枚撮影されたほか、保護者の同席も認められなかったという。最終的には、同級生が被害申告を取り下げた。
この問題をめぐっては、昨年、少女の保護者から人権救済の申し立てがされていた。
●無理な調書を作るべきではなかった
少年警察活動規則では、迎合する傾向にあるといった少年の特性に配慮し、取り調べにおける言動に注意しなければならないとされる。
また、夜間の聴取については避けるべきとされ、保護者の立ち会いにも配慮が求められている(同規則15条2項、20条3項、20条4項)。
弁護士会では、今回の対応がこれらの規定や憲法31条(*)に反するとして、警察に警告をおこなった。
弁護士会は取材に、長時間、夜間の取り調べは控えるべきであり、否認している状況で誘導し、無理に調書をつくるべきでなかったと指摘している。
(*)憲法31条:何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。
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