米失業保険の継続受給者数、2021年来の高水準-雇用統計への影響示唆
Nazmul Ahasan
- 継続受給者数は2万6000人増の191万9000人-予想189万3000人
- 新規失業保険申請件数は1万4000件増の24万件-予想23万件
米失業保険の統計で継続受給者数が増加し、2021年11月以来の高水準となった。5月の失業率上昇を示唆している可能性がある。
キーポイント- 失業保険の継続受給者数(5月17日終了週)は2万6000人増の191万9000人
- ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は189万3000人
- 前週は189万3000人
- 新規失業保険申請件数(24日終了週)は前週比1万4000件増の24万件
- 市場予想は23万件
- 前週は22万6000件(速報値22万7000件)に修正
17日終了週は5月の米雇用統計の調査期間を含む。同雇用統計は6月6日に公表される。
トランプ米政権の貿易政策や財政支出措置の影響が、労働市場により大きく打撃を与え始めていることがうかがえる。失業者の再就職はますます厳しくなっているようだ。こうした傾向は月次の雇用統計にはまだ顕著には表れておらず、失業率は4月時点で4.2%。2024年7月にこの水準に達して以降、おおむね安定した推移が続いている。
パンテオン・マクロエコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、オリバー・アレン氏は「今回の統計には労働市場が軟化し始めている初期的な兆候が見られる。ただし1週間分のデータを深読みしないことが必要だ」と指摘。「今回の継続受給者数は雇用統計の調査週に当たる。6月6日に発表される失業率のわずかな上昇を示唆している」と続けた。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:Rise in Recurring Jobless Claims Signals Higher US Unemployment(抜粋)
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