(まとめ)自民党総裁選など様子見ムード強く日経平均は111円安で3日続落の44,932円
日経平均は11円高の45,054円で寄付きました。前日の米国市場は主要3指数がそろって続伸しましたが、日経平均は小幅高で取引を開始するも、早々に下げに転じると、前場の中ごろには下げ幅を拡大し10時6分に310円安の44,733円をつけ本日の安値を更新しました。その後は持ち直すも小幅安での推移となり、20円安の45,023円で前引けとなりました。 後場は押し目買いなどから再び上昇に転じる場面がみられました。一進一退での推移をするなか、13時47分に82円高の45,126円を付け本日の高値を更新しました。その後は徐々に伸び悩み、大引けにかけて再び下げに転じると最終的には111円安の44,932円で続落して大引けとなりました。
新興市場では東証グロース250指数が続落、1.5%安となりました。
2.個別銘柄等
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は2.9%高の2,394円をつけ反発となりました。日銀が30日朝に公表した金融政策決定会合(18~19日開催)の「主な意見」で「そろそろ再度の利上げを考えてもいい時期かもしれない」との記載があるなど、早ければ10月末の金融政策決定会合で利上げ再開に踏み切るとの観測が強まり、金利上昇の恩恵を受けやすい銀行株が買われました。 しまむら(8227)は9.5%安の9,889円をつけ3日ぶりとなる大幅反落となりました。29日発表した2026年2月期の中間決算は、売上高が前年同期比3.9%増の3,435億円と従来の会社予想の3,450億円には小幅ながら届かず、これを嫌気した売りが出ました。 INPEX(1605)は2.4%安の2,673円を付け続落となりました。前日の米国市場では、原油価格の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物の期近物が前週末比2.27ドル(3.45%)安の1バレル63.45ドルで取引を終え、原油安による原油関連事業の収益悪化への懸念から売りが優勢となりました。 先週25日に上昇したオリオンビール(409A)は6.3%高の1,754円をつけ大幅反発となりました。上場以来、軟調な推移となった株価であったものの、初値である1,863円を割り込んだ水準で、自律反発狙いの買いが入りました。一方で、市場からは「割高感は残る」との声も聴かれています。
インターネット広告のAViC(9554)は10.9%高の2,153円をつけ大幅反発となりました。29日に、2025年9月期(今期)の営業利益が前年同期比61.4%増の7億2,000万円になりそうだと発表し、従来予想の6億7,100万円から上方修正を見込むとの発表が好感され、買いが優勢となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は続落となりました。日銀の利上げ観測から銀行株が買われるも、週末に控える米雇用統計や自民党総裁選の結果を見極めたいとする投資家が多く、積極的な売買は控えられている様子です。
明日の材料には、今晩発表される9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数があげられます。市場予想では96.1と低下が見込まれており、米経済を支える消費マインドに低下傾向が示されれば、先行きへの不安感から株式市場には重荷となる可能性があります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)