ユーロ、ドル代替の「現実的な選択肢」 金融・安保強化で=ECB総裁
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は26日、ユーロ加盟国が域内の金融・安全保障体制を強化できれば、通貨ユーロはドルに代わる現実的な選択肢となるとの見解を示した。3月撮影(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch)
[フランクフルト 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は26日、ユーロ加盟国が域内の金融・安全保障体制を強化できれば、通貨ユーロはドルに代わる現実的な選択肢となり、ユーロ圏に大きな利益がもたらされる可能性があるとの見解を示した。
ラガルド氏はベルリンで行った講演で「現在進行中の変化で『ユーロのグローバル化』への扉が開かれている」と述べた。
その上で「ユーロの影響力は自動的に得られるものではなく、獲得しなければならないものだ」と指摘。一段と深く、流動性が高い資本市場が必要になるとし、欧州は法的基盤を強化し、安全保障能力で自由貿易へのコミットメントを支える必要があると語った。
通貨ユーロの役割を拡大させるにはパートナーシップを支える軍事力の強化が伴わなければならないとも指摘。企業は国際貿易の決済にユーロを主要通貨として選択するべきとの考えも示し、こうしたことは新たな貿易協定の締結、国境を越えた決済の強化、ECBとの流動性協定によって後押しできる可能性があると述べた。
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