赤外線天文衛星「WISE」が捉えた小惑星「エウフロシネ」(2010)【今日の宇宙画像】

【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)

こちらの画像は、赤外線天文衛星「WISE」(※)による小惑星「エウフロシネ」の観測データを合成し、赤外線波長の情報を着色した疑似カラー画像です。

※…撮影当時は「WISE」として運用されていましたが、2011年2月にいったんミッションを終了。その後、2013年12月より地球近傍天体(Near-Earth Object: NEO)を観測する新たなミッションとして再開され、「NEOWISE」に改名しました。

  • Image Credit: NASA/JPL-Caltech
  • NASA - Asteroid Euphrosyne As Seen by WISE
  • sorae - NASA赤外線天文衛星「NEOWISE」ミッション終了 2024年末頃に大気圏へ

この画像は、WISEが2010年5月17日前後の約1日に実施した4回の観測データをもとに作成されました。画像の中央上側で赤く着色されている4つの星がエウフロシネで、青く着色されているのは背景の恒星です。観測のタイミングによりエウフロシネの位置が変化していることが分かります。

なお、この赤外線の疑似カラー画像では、一般的に温度の低い天体は赤色、温度の高い天体は青色で表現されます。エウフロシネは恒星より低温なため赤色に、恒星は高温なため青色に描かれています。

赤外線天文衛星「WISE(NEOWISE)」について

【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)の赤外線天文衛星「NEOWISE」の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

WISEは、2009年12月14日に「Wide-field Infrared Survey Explorer(WISE)」として打ち上げられ、当初は赤外線による全天観測を目的としていました。2011年2月に一度運用を終了しましたが、2013年12月には地球近傍天体(NEO)の観測を主目的とする「NEOWISE」ミッションとして再始動しました。

そして、2024年7月31日に科学観測を終了し、同8月8日にミッションを終了。そして、同11月11日に大気圏へ再突入しました。

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編集/sorae編集部

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