【検証】「スタバはどのサイズを頼んでも量は一緒」という動画が出回る → 実際に試してみた
見方によってはショッキングな動画が出回っている。本当に超ザックリ要約すると「スタバではどのサイズを注文しても量は一緒」という内容で、当該ポストは1000万以上のインプレッションを記録している。
なんだかマジックでも見ているかの内容であるうえ、こんなご時世 “フェイク動画” の可能性も否定できまい。というわけで、スタバで商品を購入し実際に試してみることにした。
・量は全部一緒?
動画に登場するのは白人男性。男性が大中小3つのサイズのスタバのカップで検証を行っている。その結果、小から中、中から大にコーヒーを移しても、どれもほぼ満タンになっているではないか。
おそらく小は日本サイズの「ショート」ではなく「トール」だと思われるが、それにしてもこれはいったい……? 狐につままれたような気分になった方も多いことだろう。
賢いAIによると、スタバはショートが約240ml、トールが約350ml、グランデが約470ml、ベンティ約590mlの4種類。さらにアメリカにはトレンタ(約910ml)が存在するとのこと。
これだけ見ると内容量の違いは明らかだが、実際のところはどうなのか? というか、該当の動画はそもそもリアルなのかフェイクなのかも気になるところだ。
・やってみた
というわけで、スタバで「トール」「グランデ」「ベンティ」のコーヒーを購入し、検証を行うことに。まずはトールの中身をグランデに移してみると……。
ふむ。
グランデに収まったコーヒーは「少なっ!」とは思わないものの、もし店で出てきてら「あれ?」と違和感を得るくらいのボリューム。少なくとも動画のように “なみなみ” には程遠かった。お次にグランデからベンティに移してみると……。
これは少ない。
さすが590mlのベンティ。明らかに「少ない」としか申し上げようがない。仮に店で出てきたらクレームものであろう。つまり動画は「事実ではない」というのがファイナルアンサーだ。
・ファイナルアンサー
実際のところ、それぞれのカップを持った瞬間に答えはほぼわかっていたが、普通に考えれば「んなわけない」のである。トールサイズのコーヒーをグランデに移した時点で勝負はついていた。
結局のところ該当の動画は「フェイク動画」と言えるし、むしろ「マジック」に近い内容なのかもしれない。巻き込まれたスタバにすればいい面の皮であるが、この記事が少しでも名誉回復に役立てば幸いだ。
この件から1つ言えることは「ちょっと考えよう」ということ。先述したスタバの各種容量も、ちょちょっと検索すればすぐにわかることだ。そう、何でもかんでも鵜呑みにせずちょっと考えよう。
幸か不幸か今の時代、動画にも簡単にフェイクを織り交ぜることが出来る。テクノロジーの進歩に追いつくべきなのは、むしろそれを利用する人間サイドなのかもしれない。