尹大統領の勾留取り消し、韓国地裁
聯合ニュースによると、韓国の裁判所は7日、尹錫悦大統領の逮捕状を取り消し、釈放に道を開いた。写真はソウルで2月撮影。(2025年 ロイター/SONG KYUNG-SEOK/Pool via REUTERS/File Photo)
[ソウル 7日 ロイター] - 韓国のソウル中央地裁は7日、尹錫悦大統領が請求していた勾留取り消しを認めた。尹氏は戒厳令宣布を巡る内乱容疑で1月中旬逮捕された。
地裁は勾留取り消しを認めた理由として、勾留期間が満了した状態で起訴された点を指摘した。2つの別々の機関が関与した捜査過程の「合法性についての疑問」も挙げた。
釈放への道が開かれたことになる。勾留が取り消されても、刑事裁判自体は続く。
尹氏の弁護団は1月19日に発行された逮捕状について、検察側に手続き上の問題があったため無効だと主張していた。
弁護団と大統領府は、地裁の決定を歓迎。尹氏に対する裁判が法的正当性のない政治的目的のために追求されたことを示すものだとした。
弁護団は「勾留を取り消した裁判所の決定は、この国の法治がまだ生きていることを示した」とする声明文を発表。
即時釈放を要求したが、検察が抗告する可能性があるため、すぐに釈放されるとは限らないともしている。検察は判決についてコメントを発表していない。
野党「共に民主党」の報道官は「今回の判決は、憲法裁判所における尹氏の弾劾裁判とは何の関係もない。影響はない」などと述べた。
尹氏は昨年12月3日、「反国家勢力」などに対抗するためとして戒厳令を宣布したが、議会の否決で一夜で解除に追い込まれた。その後、憲法に基づく正当な根拠を欠いた状態で非常戒厳を宣言したとして、野党主導の議会が尹氏を弾劾訴追した。
憲法裁は近く、罷免の可否についての判断を出す見通し。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab