話題株ピックアップ【昼刊】:メタプラ、クレハ、豊田織

メタプラ <日足> 「株探」多機能チャートより
■メタプラネット <3350>  783円  +100 円 (+14.6%) ストップ高   11:30現在  メタプラネット<3350>が人気加速、鮮烈な上昇波動を形成している。きょうはストップ高(100円高)の783円に張り付いている。受け渡しベースで実質5月相場入りとなった4月28日以降、きょうまで14営業日でマイナスだった日はわずか1営業日のみで13勝1敗と需給相場の様相を際立たせている。ビットコインの購入に積極的な姿勢を貫いており、ビットコイン関連株として注目度が高い。その保有枚数は世界でも屈指で、トランプ米政権の打ち出す政策がビットコイン価格上昇に強い追い風をもたらすなか、同社株も昨年来、仕手化様相を強めた経緯がある。直近はビットコイン価格の急動意が買いに拍車をかけ、きょうは朝方9時20分を境に反落しているものの、週初からは大きく水準を切り上げた状況にある。そうしたなか、同社は19日昼にビットコインの追加購入(1004ビットコイン)を発表、これが物色人気を増幅している。

■クレハ <4023>  3,205円  +229 円 (+7.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位

 クレハ<4023>がカイ気配スタートで急速に切り返す動きとなっている。前週13日に大きくマドを開けて急騰を演じ3200円台まで買われた後、利食い急ぎの動きが出て水準を切り下げていたが、改めて買い直される展開となった。前週12日に発表した26年3月期の業績予想は営業利益が前期比49%増の140億円予想と急回復を見込んでいるが、同日に配当政策としてDOE(連結株主資本配当率)の導入を発表し当面は5%をメドとする経営方針を打ち出していた。そうしたなか、週明け19日取引終了後に未定だった今期の配当について前期実績比129円30銭増配となる216円とすることを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。配当利回りは前日終値換算で7.25%に急上昇することで株価に与えるインパクトも大きくなった。

■エムアップ <3661>  1,956円  +130 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位

 19日に発表した「0.6%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。  発行済み株式数(自社株を除く)の0.6%にあたる20万株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は5月20日から5月30日まで。

■豊田自動織機 <6201>  17,690円  +1,170 円 (+7.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

 豊田自動織機<6201>が急騰し、上場来高値を更新した。共同通信が19日の取引終了後、「トヨタ自動車の源流企業である豊田自動織機が、トヨタグループによる買収提案を受け入れる方針であることが19日、分かった」と報じた。トヨタ自動車<7203>やトヨタの豊田章男会長らが出資する特定目的会社(SPC)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、非公開化を目指すとし、買収総額は6兆円規模に達するとみられると伝えている。豊田織株を巡ってはTOB価格を巡る思惑が広がる形となり、買いが集まったようだ。記事によると、トヨタグループは買収に際しメガバンクなど金融機関からの融資も活用する方針。資金確保に一定のメドが付いたもようだとしている。

■三井倉HD <9302>  3,690円  +145 円 (+4.1%)  11:30現在

 三井倉庫ホールディングス<9302>が上場来高値を連日で更新した。シンガポールに拠点を置く投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズが三井倉HDの株式を買い増していたことが19日の取引終了後に明らかとなり、思惑視されたようだ。同日に提出された変更報告書によると、3Dの保有割合は5.07%から6.11%に上昇した。報告義務発生日は12日。保有目的の項目には「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」と記載されている。

■アドバンテスト <6857>  7,229円  +163 円 (+2.3%)  11:30現在

 アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置の主力銘柄は強弱観対立のなかも買いが先行する展開。前日の米国株市場ではAI用半導体大手のエヌビディア<NVDA>が小幅ながら続伸したものの、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3日続落と、ここ最近急伸した反動から上値が重くなっている。東京市場でも同様で、国内の半導体工場で建設が完了しても本格操業に至らないケースが増えているとの一部報道も影響してか、同関連株は目先上昇一服感も出ている。一方、今回の半導体セクターの底入れ急反騰にうまく乗れなかった投資家は多いとみられ、出遅れた向きの押し目に買い向かう動きは健在で、きょうはやや強気優勢に傾いている。

■UBE <4208>  2,238.5円  +46 円 (+2.1%)  11:30現在

 UBE<4208>は3日続伸。この日午前9時30分ごろ、連結子会社UBEマシナリーが東京証券取引所への新規上場に向けて準備を開始すると発表した。UBEマシナリーはUBE(旧宇部興産)から1999年に分社化。現在ではグローバルな事業体制を構築し、ダイカストマシンや射出成形機、産業機械などを手掛ける。これが材料視されている。あわせて、31年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度に売上高5500億円(25年3月期実績は約4868億円)、営業利益600億円(同180億円)とする目標を掲げた。株主還元については安定配当を基本方針とし、DOE(株主資本配当率)を2.5%以上に設定。中計の進捗状況を見極めたうえで後半3カ年にはDOEの更なる引き上げを目指すという。

■第一興商 <7458>  1,576円  +30.5 円 (+2.0%)  11:30現在

 第一興商<7458>が反発している。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を118万株(発行済み株数の1.13%)、または20億円としており、取得期間は5月20日から8月31日まで。資本効率の向上と株主還元が目的という。

■IGポート <3791>  1,908円  +28 円 (+1.5%)  11:30現在

 IGポート<3791>が3日続伸している。19日の取引終了後、「少年ジャンプ+」読み切りアニメ化プロジェクトにおけるアニメーションの制作を決定したと発表しており、好材料視されている。同プロジェクトは、集英社(東京都千代田区)が運営するマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」の創刊10周年企画として、IGポート子会社のプロダクション・アイジー及びウィットスタジオが読み切りマンガからそれぞれ1作品ずつアニメ化するもの。有望な漫画家が描いた読み切りマンガを、既存の枠組みにとらわれない形でアニメスタジオが主体的に映像化していく挑戦であり、どの作品が制作されるか及び作品の展開時期など詳細は「少年ジャンプ+」内または、「少年ジャンプ+」10周年公式サイトで明らかにするとしている。

■プレミアムW <2588>  2,853円  +17 円 (+0.6%)  11:30現在

 プレミアムウォーターホールディングス<2588>はしっかり。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視されている。上限を16万6700株(発行済み株数の0.56%)、または5億円としており、取得期間は5月20日から12月30日まで。株主還元策の充実及び経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行するために取得するとしている。

■資生堂 <4911>  2,342.5円  +9 円 (+0.4%)  11:30現在

 資生堂<4911>が朝安後に急速に切り返した。この日、英投資会社のインディペンデント・フランチャイズ・パートナーズ(IFP)による資生堂株の買い増しが明らかとなり、これに反応した買いが入った。同日に提出された変更報告書によると、IFPの保有割合は6.25%から7.28%に上昇した。報告義務発生日は13日。保有目的の項目には「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこともありうる」と記載している。

■売れるG <9235>  1,145円  +105 円 (+10.1%)  11:30現在

 売れるネット広告社グループ<9235>は大幅反発。19日取引終了後、子会社の売れるネット広告社がAEO(AI Engine Optimization)最適化支援サービス「売れるAI最適化for ChatGPT ショッピング」をリリースしたと発表した。同サービスは、AIに選ばれなければ売れないという新時代のEC競争において、AIエージェントが商品の選定と購入を担う未来に完全対応したという。これが材料視されているようだ。

■Jテック・C <3446>  1,188円  +100 円 (+9.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

 ジェイテックコーポレーション<3446>が急反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「政府は次世代のクリーンエネルギーとして各国が開発を競っている核融合発電について2030年代に実証する方針だ」と報じられており、レーザー核融合ベンチャーのEX-Fusion(大阪府吹田市)と技術提携する同社に関連銘柄物色の動きが入っているようだ。また、核融合炉に必要とされる要素試験装置を手掛ける助川電気工業<7711>やレーザー核融合発電向けにレーザー発振媒体としてのセラミックスを手掛ける神島化学工業<4026>、核融合発電向け高温超電導線材を手掛けるフジクラ<5803>なども買われている。

■ファンペップ <4881>  113円  +7 円 (+6.6%)  11:30現在

 ファンペップ<4881>がカイ気配スタート。19日の取引終了後、花粉症を対象疾患として開発中のアレルギーワクチン、抗体誘導ペプチド「FPP004X」の物質特許が日本で成立したと発表しており、これを好感した買いが流入している。抗体誘導ペプチドFPP004Xは、体内に入った異物を排除する働きを持つ抗体の一種で、花粉などの原因物質(アレルゲン)に結合するとアレルギー反応を引き起こすIgEに対する抗体産生を誘導することで治療効果を期待するアレルギーワクチン。24年3月に塩野義製薬<4507>との間でオプション契約を締結し、塩野義は全世界での全疾患に対する独占的研究開発・商業化権の取得に関するオプション権を保有している。なお、今回の特許成立は、25年12月期業績に影響を与えるものではないとしている。

■AIストーム <3719>  277円  +14 円 (+5.3%)  11:30現在

 AIストーム<3719>が大幅反発している。19日の取引終了後、次世代のAI人材育成を目的とした教育機関「ストームアカデミー」を正式に開校したと発表しており、好材料視されている。同アカデミーは、生成AIを中心とした最新技術を「現場で生かせるスキル」として提供し、学生から社会人までが自ら手を動かしながらAIを実装・活用できる実践型カリキュラムを用意しているのが特徴。なお、同アカデミーでは今後、地域自治体・大学との産学官連携講座の拡充や高校生向けの探究型AI教育カリキュラムの提供、上級者向けコースや法人向けDX支援プランの導入、国内外への多言語展開とオンライン留学生向け講座の実装などを検討しているという。 ●ストップ高銘柄

 RVH <6786>  100円  +30 円 (+42.9%) ストップ高   11:30現在

 リミックスポイント <3825>  501円  +80 円 (+19.0%) ストップ高   11:30現在  DMP <3652>  2,691円  +500 円 (+22.8%) ストップ高買い気配   11:30現在  など、4銘柄 ●ストップ安銘柄  なし 株探ニュース

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