話題株ピックアップ【夕刊】(3):岡野バ、AIins、協立情報通信

岡野バ <日足> 「株探」多機能チャートより
■岡野バルブ製造 <6492>  6,160円  +1,000 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値  岡野バルブ製造 <6492> [東証S]がストップ高。18日の取引終了後、25年9月期上期(24年12月-25年5月)の連結経常利益を従来予想の3.2億円→8.2億円に2.6倍上方修正すると発表したことが好感された。福島第一原子力発電所の廃炉関連作業や柏崎刈羽原子力発電所6号機・7号機、女川原子力発電所3号機における工事が想定より大幅に進捗したことが要因。原子力関連で付加価値の高い追加案件が増加したことに加え、メンテナンス部門の稼働率が好調だった前期を上回ったことなども上振れにつながった。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も従来予想の5.9億円→9.9億円に68.6%上方修正した。併せて、従来無配としていた上期配当を20円(前年同期は20円)実施すると発表。年間配当は50円になる。

■AI inside <4488>  4,325円  +700 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値

 AI inside<4488>が連日の急騰劇。ディープラーニングによるAI認識技術を活用したOCRサービス「DX Suite」をクラウドで提供し、同分野で業界トップシェアを誇る。また、従来人間が行う業務を汎用的に支援するAIエージェント「Heylix」に注力しており、ここ産業界でにわかに脚光を浴び始めたAIエージェント関連の有力株として頭角を現してきた。業績は26年3月期営業利益が前期比31%増の5億500万円を見込んでいるが、続く27年3月期はAIエージェントやエッジコンピューター分野の展開力をドライバーに利益成長が更に加速する可能性が意識されている。

■協立情報通信 <3670>  1,847円  +276 円 (+17.6%) 一時ストップ高   本日終値

 協立情報通信<3670>が急騰。同社は18日の取引終了後、未定としていた26年3月期の単体業績予想に関し、売上高が前期比11.7%増の50億円、最終利益が同49.7%増の2億5600万円となる見通しを発表した。年間配当は前期と横ばいの55円となる見込み。業況を好感した買いが入ったようだ。同社は前期業績などを踏まえ、26年3月期を最終年度とする中期経営計画の見直しが必要と判断。業績予想の開示が可能になった段階で速やかに公表する方針を示していた。今期はソリューション事業とモバイル事業の連携を一段と強化し、法人関連ビジネスや継続型収益の獲得につなげる。

■大幸薬品 <4574>  287円  +39 円 (+15.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

 大幸薬品<4574>が後場急伸。同社はきょう、正露丸の主成分である「木(もく)クレオソート」が、魚介類に寄生するアニサキスの運動を抑制する働きがあることを、国立感染症研究所との共同研究で確認したと発表。これが材料視されたようだ。この研究では、アニサキスを経口投与したマウスに「木クレオソート」を投与した後に、摘出したアニサキスの運動が抑制されたことを確認。この結果は「木クレオソート」が生体内においてもアニサキスの運動を抑制する効果を持つ可能性を示唆するもので、今後の応用展開に向けた重要な知見になるとしている。

■セレンHD <7318>  3,190円  +420 円 (+15.2%) 一時ストップ高   本日終値

 セレンディップ・ホールディングス<7318>が一時ストップ高に買われ、上場来高値を更新した。同社は18日の取引終了後、連結子会社であるエクセル・グループの国内5社について、エクセルを存続会社として吸収合併を行うと発表した。エクセル・グループは3次元ブロー成型をコア技術として、自動車部品ダクトなどの樹脂成型品の開発・製造を行う。バックオフィスサポートを手掛ける企業や販売・調達・海外サポートを担う企業などの事業運営を一体化し、機動的かつ効率的な製品の供給につなげる方針。発表をポジティブ視した買いが集まり、株価の押し上げに寄与したようだ。

■電気興業 <6706>  2,233円  +237 円 (+11.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

 電気興業<6706>が6日ぶり急反発で年初来高値を更新。同社のグループ会社で画像認識・処理やAIアルゴリズム解析などを手掛けるサイバーコアが18日、同社のエッジAIアプリ「StreetEye」を活用した道路損傷データの自動収集実証が、岩手県盛岡市のデジタル技術実証実験対象事業に採択されたと発表。インフラの老朽化が社会問題化するなかで、AIを活用したシステムの収益貢献を期待した買いが集まったようだ。同アプリをインストールしたAIドライブレコーダーを、ごみ収集車や道路パトロール車など公共車両に搭載。日常業務で走行するなかで、路面の亀裂や穴を自動検知し、マップ化する。効率が高く高精度で継続的なデータ更新が可能になるという。

■HPCシステムズ <6597>  2,045円  +206 円 (+11.2%)  本日終値

 HPCシステムズ<6597>が急反騰で年初来高値を更新、フシ目の2000円大台乗せを果たした。同社株の2000円大台復帰は昨年5月中旬にマドを開けて急落する直前までさかのぼる。約1年1カ月ぶりに上値の重要ポイントをブレークした。科学技術用ハイパーコンピューターの開発・販売及びソリューション事業を展開するが、次世代コンピューティングの最右翼として注目される量子コンピューター分野でも豊富な知見を有している。昨年秋には名城大学などと共同で量子化学計算を用いた超精密定量分析手法を確立しているほか、量子化学計算のクラウドサービスも提供している。AIと次世代コンピューティング分野の融合でも同社はキーカンパニーとして存在感が高まっている。

■AVILEN <5591>  1,850円  +137 円 (+8.0%)  本日終値

 AVILEN<5591>が急反騰。18日の取引終了後、Kiei(東京都千代田区)とAIエージェントを中心とした開発領域で業務提携契約を締結すると発表しており、これが好材料視された。KieiはAIエージェントの開発や製造、設備インフラ、物流業界を中心とする基幹コア産業向けのAIソリューション事業を展開している。今回の提携を通じて、AIエージェント開発力の更なる向上と開発案件の拡大を目指すほか、中長期的な事業拡大も見込まれるとしている。

■ポート <7047>  2,008円  +110 円 (+5.8%)  本日終値

 ポート<7047>が大幅反発。この日の寄り前に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。上限を16万6000株(自己株式を除く発行済み株数の1.26%)、または3億円としており、取得期間は6月20日から9月30日まで。今後のM&Aなどの積極的なコーポレートアクションに備えるために、保有する自社株を更に増やすことで今後の有効活用を図ることが目的という。

■マイクロアド <9553>  466円  +24 円 (+5.4%)  本日終値

 マイクロアド<9553>が後場一段高となり、年初来高値を更新した。同社はきょう、TikTok Shop総合支援の専門子会社であるUNIVERSE PULSEとともに、CCCMKホールディングス(横浜市西区)及び子会社のLivels(リベルス)と戦略的業務提携を締結したと発表。これが株価を刺激したようだ。この提携は、日本でのTikTok Shopの本格展開に備え、UNIVERSE PULSEの提供するサービス及びクリエイターネットワークの強化を主な目的としたもの。CCCMKHDとの連携による実店舗でのプロモーションやデータ活用に加え、Livelsが持つ1000人超の厳選されたクリエイターと連携することで、より広告主のニーズを捉えたマッチングが可能になるとしている。 ●ストップ高銘柄

 セキド <9878>  927円  +150 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値

 など、7銘柄 ●ストップ安銘柄

 マックハウス <7603>  535円  -100 円 (-15.8%) ストップ安   本日終値

 以上、1銘柄 株探ニュース

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