「やっと内容が伴ってきた」松山英樹は最後に意地 メジャー2勝目への手応えと課題

◇メジャー初戦◇マスターズ 最終日(13日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555yd(パー72)

マスターズの第3ラウンドで自己最悪の「79」をたたいて12位から48位に後退した松山英樹は、一夜明けた最終日に7バーディ、1ボギーの「66」でプレー。大会自己ベストスコア「65」(2021年第3ラウンド)に1打届かなかったものの、通算2アンダーまで伸ばして、ことし最初のメジャーを21位で締めくくった。

「(悪いスコアを)打ってしまった、きのうの分くらいは取り返したい」という心境で午前9時50分にティオフした。1Wショットを左サイドに曲げた1番、フックをかけたアイアンショットでグリーンを捉えてパー発進。2番(パー5)ではスコアを伸ばせなかったが、3番のバーディで「そのあとは流れ良くできた」と弾みをつけた。

6番(パー3)は第1打を8Iでピン手前につけて2つ目のバーディを奪取。さらに8番(パー5)から連続バーディを決めた。後半は14番からの2連続を含む3バーディ。最終18番は1Wでフェアウェイど真ん中をキープしたが、2打目がバンカーにつかまって3オンとなり、約2mのスライスラインを読み切れず2パットのボギーを喫した。

「1カ月弱、ここ(マスターズ)だけを考えて準備してきた」と明かした。ショットは「ちょっとした細かいところのズレがあった」と振り返るが、4日間を通して何かを大きく変えた様子はなかった。最終日にグリーンを外したのは2ホールだけで、4日間のパーオン率は80.56%(58/72)を記録。オーガスタナショナルGCは優勝した2021年と比べてコース内の木が減った。天候も違うとはいえ、今大会の数字は4年前の64.99%(50/72)を上回った。

優れたスタッツを記録しても、臨んだ結果に繋がらなかったことが悔しい。「きょうと2日目のショットは勝った時と同じくらいの精度は保てたと思う。きのうのような大きなミスをしないように精度を高めていかなきゃいけない」と振り返った。

開幕戦「ザ・セントリー」で優勝してスタートを切った今シーズン。それ以降はトップ10入りがなく、大会前の2試合は予選落ちが続いた。「やっと内容が伴ってきたというところ。(良い)結果を出すために、どう繋げるかを考えてプレーしていければ」

約1カ月後には5月の「全米プロ」、6月に「全米オープン」、7月は「全英オープン」と大舞台が控える。大会2勝目はお預けとなったが、2つ目のメジャータイトルを目指す挑戦は続く。(ジョージア州オーガスタ/石井操)

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