トランプ氏の資産、ビットコインとの連動強まるー利益相反に懸念も

トランプ米大統領は２期目に入り、暗号資産（仮想通貨）業界への支持を全く隠そうとしていない。同業界に友好的な規制当局者を任命したほか、米国によるデジタル資産の備蓄構築構想、関連企業に対する訴訟の取り下げや受刑者の恩赦を打ち出してきた。

　　仮想通貨業界がトランプ一族の資産の先行きに及ぼす影響力は一段と強まっている。

　　トランプ氏の息子であるエリック・トランプ氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏は、昨年12月にアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のアブダビ、今年３月に米ワシントン、５月にドバイと、世界各地で開催された仮想通貨関連の会議に次々と出席。支持者を熱狂させる一方で、利益相反を巡る懸念も招いている。

　　今週米ラスベガスで開かれる会議では、両氏はバンス米副大統領と並ぶ主要な登壇者となっている。トランプ・オーガニゼーションの広報担当者はコメント要請にすぐに応じていない。

　　トランプ氏の約50億ドル（約7300億円）の個人資産の中で最も価値の高い資産は、今後ますます暗号資産ビットコインの価格との連動が強まる見通しだ。

　　トランプ一族のソーシャルメディア企業、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは27日、ビットコインを購入するために25億ドルの資金調達を実施すると発表した。

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　　デビン・ヌーンズ最高経営責任者（ＣＥＯ）はビットコインについて「金融の自由の頂点にある手段」と指摘。27日の届け出によれば、同社のバランスシートで１ー３月（第１四半期）末時点の現金・現金同等物・投資残高の合計は７億5900万ドル相当だった。

　　ビットコインは先週、初めて11万1000ドルを突破。昨年11月のトランプ氏の大統領選勝利後に約55％上昇している。一方、トランプ・メディアの株価は同期間に約34％下落している。

原題：Trump Binds His Billionaire Status to Bitcoin Now More Than Ever（抜粋）