無印iPadって何が変わった? 買って大丈夫? ズバリ回答します
悩んでいる人も多いと思うのです。
先日発表された11世代となる「iPad(A16)」。これまで「iPad(第10世代)」と世代で呼ばれていましたが、今回からチップ名で識別するルールになりました。
そのため新しくなったことがわかりにくい印象。また、前モデルから見た目も色も変わっていないので、本当に買っていいのか?お前…? と疑問に感じている人も少なくないのかも。
僕もアップデートタイミングだったので、仕様をにらめっこして前モデルとじっくり比較。そこから導かれた結論を言いますね。
これは「買って大丈夫」で「昨年よりもコスパの優秀なiPad」です!
ここからは、それらの判断に至ったを理由を解説しますね。
・変わったことによるメリット
・変わらなかったことによるメリット
に分解して、それぞれメリットをチェック。また注意するポイントもあるのでそれらもまとめてみました。
iPad(A16)に「変わったこと」4つのメリット
まずは最新モデルになったことでのメリットを紹介していきます。これはもうストレートに「性能アップ」ですね。見た目は同じでも、さまざまな側面で性能が上がっています。
■1.前モデルから60%以上のパフォーマンス向上
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのり処理を行うメインチップが「A14」→「A16」に変更されたことで、ゲームや動画編集が快適になります。これは確定。
A16チップは昨年のiPhone 15に搭載されていたものと同じチップですが、処理能力自体は高めです。参考までにベンチマークのスコアは…
・A14 Bionic(参考値iPad 第10世代):シングルコア1,564/マルチコア4,027
・A16(Bionic)(参考値iPhone 15):シングルコア2,542/マルチコア6,321
シングルコア性能は約62%、マルチコア性能は約60%向上 しています。伸び幅、すごいですよ。
さらにiPad(A16)ではメモリ容量も4GB→6GBに増量されたという報告があります。メモリが多ければ、複数のアプリを開く時やゲームでの快適さも上がるため、iPad(A16)は体感できるレベルで快適になると思います。
■2.写真のクオリティが上がっている
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのりカメラの画素数は据え置きですが、映像処理が「スマートHDR 3」→「スマートHDR 4」へ世代が上がりました。
最大4人までの肌のトーンを個別に最適化できるうえ、色彩やコントラスト、明暗の処理も改善されていることから、全体的な画質向上が期待できます。室内や明暗差の大きいシーンでもより自然な写真に仕上がりそうですし、セルフィーもこれまで以上にキレイに撮れるかと!
地味ですけど、確かな進化ですね。
■3.ワイヤレス接続の省電力化と安定化
Image: Apple, Beats, Edit: 小暮ひさのり地味なアップデート点のもうひとつが、「Bluetooth 5.2」 → 「Bluetooth 5.3」へ上がったこと。
これによって、ワイヤレスヘッドホンやワイヤレスマウスなど、ワイヤレス機器利用時の消費電力が下がり、接続の安定度が上がっています。
■4.ストレージ容量が128GBスタート
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのり前モデルと比較してベースのストレージ(保存領域)容量が「64GB」→「128GB」へと倍増。
これまでよりおよそ2倍の写真・動画・電子書籍などを本体に保存できます。また、カスタマイズできる容量も前モデルは最大で256GBでしたが、iPad(A16)では256GBもしくは512GBまで拡張できるようになり、大容量ニーズに応えられるようになりました(その分値段は上がりますが…)。
iPad(A16)で「変わらなかった」2つのメリット
■1.価格据え置き
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのり変わらなかったことで、最大のメリットはやはり価格です。
前モデルのiPad(第10世代)と価格は据え置きで5万8800円から。「変わったこと」で説明したように、性能アップやストレージ容量が倍になっていることを踏まえると、お買い得さは格段に上がっています。
■2.周辺機器使いまわしOK
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのりiPad(第10世代)と本体の寸法やコネクタの形状などは変わっていないので、前モデルのケースや周辺機器などはそのまま利用できます。
すでに市場にはiPad(第10世代)の周辺機器が充実しているので、それら幅広い商品から好きなケースやフィルム、入力機器を選べるのは大きなメリット。総じて周辺機器を揃えるコストも抑えることができるはずです。
iPad(A16)で「注意すべき」2つのポイント
メリットあればデメリットもあり。大きなデメリットではないかもしれませんが、それでもiPad(A16)には注意すべきポイントが2つほどあるので、それらもまとめておきますね。
■1.物理SIMカード廃止
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのり変更によるデメリットとして物理SIM(nanoSIM)カードの廃止があります。
iPad(A16)のCellularモデルはすべてeSIMでの契約・通信となります。現在物理SIMカードを使っている場合は、SIMカードを入れ替えることができないので、eSIMへの変更が必要ですね(契約している回線の事業者によって手順は異なります)。eSIM自体はすごく快適なのですが、ここは若干面倒さを感じる人もいるかも知れません。
■2.アップルのAI非対応
Image: Apple, Edit: 小暮ひさのりiPad(A16)は、4月から日本語対応が発表されたアップルのAI(Apple Intelligence)へ対応しません。
今回のアップデートでエントリーのiPadでも対応が期待されていたのですが、エントリーはあくまでもエントリー。高度な処理が求められるAI機能は非実装となっています。
AI機能を使いこなしたいなら、iPad mini(A17 Pro)や、iPad Air、iPad Proを選ぶ必要があります。
結論:無印iPadに悩んでいた人は買ってOK!
というわけで総合的なジャッジは「買い」です。
やはり「処理性能」「ストレージ」共に進化しつつ値段据え置きは、もう拒否する理由がわかりません。
具体的な利用シーンを想像してみると…
1.電子書籍や動画を楽しむためのタブレットが欲しい
2.家族とビデオ通話がしたい
3.Webページやメールをスマホより大きな画面で見たい
4.タブレット学習に使いたい
5.PDFに注釈を入れたりもしたい
6.ゲームもたまに遊びたい
なんて用途なら十分ですねー。
4Kレベルの動画編集やグラフィックデザイン、ハイクオリティな3Dゲームがやりたい場合はiPad AirやiPad Proの方が向いていますが、逆に言えばそれらをやらないなら、この5万8800円から購入できるiPadで良いと思います。
Source: Apple