優秀な人が毎日無意識にやっている「頭がよくなる習慣」ベスト1
スマホ、ネット、SNS……気が散るものだらけの世界で「本当にやりたいこと」を実現するには? タスクからタスクへと次々と飛び回っては結局何もできない毎日をやめて、「一度に1つの作業」を徹底する「一点集中」の世界へ。18言語で話題の世界的ロングセラーの新装版『一点集中術――限られた時間で次々とやりたいことを実現できる』より、特別に一部を紹介する。
人はじっくり一人で考えたくない
どうやら、人は一人でじっくり考える時間を避けるためなら、どんなことでもする気になるらしい。バージニア大学でおこなわれたある実験は、心理学界と神経科学界で物議をかもした。
実験では、被験者が一人、部屋に取り残される。室内には、押すと自分に電気ショックを与えることになるボタンだけがある。すると室内に取り残されてから15分以内に、多くの被験者が一人で考え事をしてすごす不快感に耐えられなくなり、自分に電気ショックを与えるボタンを押した(*)。
なお、この被験者たちは実験の前に質問をされたときには、「電気ショックを受けずにすむのならカネを払うほうがいい」とまで答えていた。
内省すれば考える力が上がる
ひとりですごす時間を避けていると、どれほど多くのものを失うか、考えてみてほしい。あるイタリアの研究によれば、自分を見つめれば他者に共感する能力を高められるという。
「みずからの感情と経験に触れれば触れるほど、ほかの人の頭にどんな考えがよぎるのかを、より正確に、より豊かに想像できるようになる」
現代社会は、思考より行動を重視すべく進化をはたしてきた。
ところが現実には、じっくりと一人で考える時間をもつからこそ、日々の生活が有意義なものになる。
たった数分でもかまわない、あなたがネットサーフィンに興じて「忙しく」している時間を内省の時間にあてよう。
(本記事は、デボラ・ザック著『一点集中術――限られた時間で次々とやりたいことを実現できる』からの抜粋です)
* Timothy D. Wilson et al., “Just Think: The Challenges of the Disengaged Mind,” Science 345, no. 6192 (July 4, 2014): 75–77.
デボラ・ザック 著/栗木さつき 訳
<内容紹介>
スマホ、ネット、SNS……気が散るものだらけの世界で「本当にやりたいこと」を実現するための書。タスクからタスクへと次々と飛び回っては、結局何もできない毎日をやめて、「一度に1つの作業」を徹底する一点集中の世界へ、ようこそ。世界的ベストセラー!