ウクライナへの長距離攻撃権限付与「政治的解決に反する」、ロシアが警告

ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、欧州諸国がウクライナに長距離ミサイルでロシアを攻撃することを認めれば、危機を政治的に解決しようとする動きに反するとし、危険なことになると警告した。2024年6月撮影(2025年 ロイター/Sputnik/Vladimir Astapkovich/Pool via REUTERS)

[モスクワ 26日 ロイター] - ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、欧州諸国がウクライナに長距離ミサイルでロシアを攻撃することを認めれば、危機を政治的に解決しようとする動きに反するとし、危険なことになると警告した。

ドイツのメルツ首相はこの日、WDR欧州フォーラムで、ウクライナに輸送される兵器に射程距離制限がないことについて発言。射程距離制限がないということはウクライナがロシアの軍事目標を攻撃できることを意味すると指摘し、ドイツ政府はウクライナへの軍事支援を継続するために全力を尽くすと述べた。ただ、ドイツ政府当局者は、これは政策の変更を意味するものではないと述べた。

メルツ氏は自身の発言が、野党党首時代に求めていたウクライナへの空中発射型長距離巡航ミサイル「タウルス」の供与を意味するのかについては明言しなかった。

これに対しペスコフ氏は、「もし実際にそうした決定がなされたとすれば、政治的解決に至るというわれわれの願望に完全に反する」と述べた。

複数の関係筋によると、ウクライナのゼレンスキー大統領は28日にベルリンを訪問する予定。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

関連記事: